東北学院大学

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平成30年度大学間連携ボランティアシンポジウム 「災害の時代と大学、そしてボランティア」開催報告

2018年12月21日

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 12月15日(土)10時50分から土樋キャンパスのホーイ記念館ホール(地階)において平成30年度大学間連携ボランティアシンポジウム「災害の時代と大学、そしてボランティア」が開催されました。東日本大震災の発災年から、学生ボランティアのあり方を考える機会として毎年開かれています。今年も日本では自然181221-1_3.jpg災害が多発し、被災地は甚大な被害を受けました。沢山のボランティアが全国から駆けつけ、復旧・復興に向けた支援活動が現在も行われています。
 開会に先立ち登壇した松本宣郎学長は「これまで幾多の震災の中で、被災者の方々にとってボランティアの若い力が大きな支えになってきました。本日お招きしました室崎先生の経験や英知から少しでも吸収しながら、共に考え、心がまえを鍛える機会になることを期待しています」とあいさつしました。

 セッション1の基調講演には兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科長の室崎益輝氏が「災害の時代と大学、そしてボランティア」と題して登壇。近年の災害の状況を解説181221-1_4.jpgしながら、日本列島が「災害の時代」に入ったと明言。今後の大災害にいかに備えるか、科学技術のあり方が問われていると指摘。「大学では防災の専門家が増えているにも関わらず、学生のボランティアが減っている。大学側の管理指向が原因。多様な人々のいいところを補完し合い、支え合うことが重要である。」と述べました。
 今後は減災の意識を浸透させながら「減災科学」を発展し、優れたリーダーを育てることが急務。地域住民と大学、科学技術者が連携をとりながら、地域貢献に努める必要があります。「災害は社会の矛盾を顕在化します。新しい社会を創造することが求められている。若者がその担い手。ボランティアは素晴らしい存在であり、過去のしがらみにとらわれることなく、自由に、大胆に行動できる。新しい可能性を引き出し、被災者に寄りそう存在として、学生のみなさんに活躍してほしいと願っています」と締めくくりました。

 休憩をはさんで午後のセッション2では、全国で積極的なボランティア活動を展開している12大学のリレートーク。大学間連携災害ボランティアネットワークに参加している大学の学生ごとにそれぞれにボランティア活動の紹介と課題を発表しました。
 続いてセッション3では「災害における学生ボランティアの意義」というテーマでパネルディスカッション。司会進行に共働プラットホームのボランティアコーディネーター杉浦健氏を迎え、パネリストは熊本学園大学学生団体「おひさまカフェ」の原田素良氏、常葉大学ボランティアサークル・サンダーバード代表の松浦莉子氏、中央大学ボランティアセンター公認学生団体「チームくまもと」の惠良友貴氏、東北大学課外・ボランティア活動支援センター ボランティア支援学生スタッフSCRUM副代表の山本賢氏、東北学院大学災害ボランティアステーション学生スタッフ代表の河原颯氏。それぞれの活動紹介とともに独自の視点や意見を交換しました。杉浦氏はボランティアの意義や本質、これからの将来性を複眼的に問いかけながら、巧みに学生の本音を引き出しました。
 最後に閉会のあいさつとして本学災害ボランティアステーション所長の伊鹿倉正司教授が総括し、あたたかい交流と熱気に包まれながら本シンポジウムは閉会を迎えました。
 また、シンポジウム終了後には「学生間ワークショップ」と「学生間企画情報交換会」が行われ、全プログラムを終えました。

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