東北学院大学

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アジア流域文化研究所 オンライン国際シンポジウムを開催

2021年01月06日

 東北学院大学アジア流域文化研究所は、去る12月19日・20日の両日、中国社会科学院考古研究所との共催のもと、オンライン国際シンポジウム「中国都城考古の最前線1―漢魏洛陽城・鄴城の考古最新知見および日韓古代都城の発掘と比較研究―」を開催しました。
 アジア流域文化研究所では、研究所の佐川正敏教授・下倉渉教授・谷口満教授および海老根量介東京大学助教(若手枠)をメンバーとする、日本学術振興会科学研究費・国際共同研究強化(B)「中国歴代都城の宮廟官寺・門朝城郭構造を正確に復原するための遺跡現地共同調査」(研究代表者・谷口教授)が採択されたのを受けて、中国社会科学院考古研究所と協議書を交わし、中国都城遺跡現地での共同調査を主旨とする合同プロジェクトチームをたちあげていましたが、新型コロナウイルスの流行という思わぬ事態の発生により、現地調査はもとより関連研究すらできない情況が一年近くも続き、研究活動に大きな空白が生じておりました。
 本オンライン国際シンポジウムは、このような研究上の空白を少しでも埋めたいという想いから、考古研究所朱岩石副所長と流域文化研究所佐川正敏所長の特別なはからいによって実現をみるにいたったものです。内容は添付のプログラムをご覧いただきたいと思いますが、中国3名・韓国1名・日本1名の研究者による学術報告、そのそれぞれの報告に対する中国3名・日本6名の研究者によるコメントを、中国語・韓国語・日本語で同時通訳しながら進めるという、きわめて充実したものとなりました。報告者・コメンテーターは、いずれも東アジア都城史研究の第一線で活躍する著名な研究者であり、その第一線の研究者が最新の考古知見をもって議論を戦わしたのですから、その学術的意味は十分に大きいものと評価されます。
 オンライン会議には、特別に招待した中国・韓国・日本の研究者60名あまりが視聴者として参加され、提示される資料に見入り、報告と議論に耳を傾けていました。開始が19日(土)の10時、終了が20日(日)の18時30分という費やした時間の長さが、参加者全員の熱意を示して余りあると思います。
 アジア流域文化研究所は、機会があればまたこのようなオンラインシンポジウムを開催したいと考えていますが、しかし、それよりも何も、コロナ禍が終息して、通常の研究活動が可能となる日が一日も早くおとずれることを切に祈っています。なお本オンライン国際シンポジウムの詳しい内容は、年度末発行の研究所機関誌『アジア流域文化研究』に掲載されて公表されることになっています。

プログラム

 

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