東北学院大学

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本学教養学部地域構想学科4年の佐藤千咲さん考案の路地名が採用されました

2021年11月15日

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 本学教養学部地域構想学科4年の佐藤千咲さんが、仙台市中心部のマーブルロードおおまち商店街とぶらんど~む一番町商店街の裏路地を「いこゐ小路」・「さかゐ巷路」とすることを仙台市中心部商店街活性化協議会の魅力向上部会(以下、「魅力向上部会」)に提案し、採用されました。11月13日にこれを記念した「いこゐ小路・さかゐ巷路命名セレモニー」が開催され、同学科の柳井雅也教授とともに出席し表彰されました。
 このセレモニーを主催した魅力向上部会は、多くの方に親しみをもって商店街に足を運んでほしいと考え、これまで名称がなかった路地に愛称を付けることにより、仙台市中心部を「面」として全体のエリアイメージを訴求して賑わいを創出し、さらに回遊性を高めることを検討していました。
 魅力向上部会とご縁があり、このことを聞いた柳井教授は、担当する発展実習で路地名について検討することを課題として学生たちに与え、2年前期にこの実習に参加していた佐藤さんは、路地の特徴や地域の歴史なども踏まえ検討を重ねました。他学生らとのワークショップでアイデアを出し合い、最終的に佐藤さんのアイデアが魅力向上部会の方の目に留まり、この度の命名に至りました。この小路名は現在、フラッグやアドピラー(柱巻き広告)などでそれぞれの路地に掲出されています。
 セレモニーでは、魅力向上部会の三好一夫部会長より記念品が贈呈され、その後記念撮影も行われました。
 閉会後、本学の取材に対し佐藤さんは「学生の立場で貴重な経験をさせていただきました。二つの路地名が皆さんの目に留まるような愛称として定着してほしいです」と語りました。

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■名称の由来
 ※佐藤さん作成の資料を本学が一部編集

「いこゐ小路」
 この路地にはベンチが多くあるため、休憩スペースとして活用するのはどうかという意見がワークショップ内であり、この意見にとても共感したため、ゆくゆくはそうなってほしいという願いを込めて「憩(いこ)い」という言葉を使い、「いこゐ」と名付けた。なお、あえて平仮名にしたのは「さかゐ巷路」とリンクさせたいという考えのもとである。

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「さかゐ巷路」
 昔の町屋と武家屋敷の境界痕跡として重要な歴史ある横丁ということを示すべく、町屋と武家屋敷の境であったことを表す「境(さかい)」という言葉を使いたいと考えた。また、この路地は若者向けのファッションブランドなどの店舗が多く立ち並んでおり、これから更なる発展を遂げて栄えてほしいという願いを込めて「栄(さか)い」という言葉も使いたいと考えた。そして、その二つの言葉を掛け合わせた結果、「さかゐ」という名前を付けるに至った。
つまり、この「さかゐ」という名前は「境」と「栄」の両方の意味を持ち合わせている。

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※その他
・いこいの「い」とさかいの「い」を歴史的仮名遣いで用いられる「ゐ」に変えたのは、この横丁にも歴史があるということを伝えたいという思いと、少しでもお洒落な印象を出せたらと考えたため。
・読みはどちらも同じ「こうじ」で、意味もだいたい同じだが、あえて「いこゐ小路」では「小路」という言葉を、「さかゐ巷路」では「巷路」という言葉を使っている。前者は「小路」という言葉通り、距離が短いストリートだったため「小路」のほうを用いた。対して後者の「巷(ちまた)」という言葉には、物事の分かれ目、人が大勢集まっているにぎやかな通りという意味がある。上述した「境」と「栄」の意味に似通っているため、こちらの「巷路」を用いた。