視覚障害をもつ高校生にプログラミング講座を行いました
2022年10月04日
9月17日、日本視覚障害者団体連合(以下、日視連)が主催する「視覚障害者を対象とするプログラミング講座」が開催され、 盲学校に通う高校生2名を対象に情報科学科の松本章代研究室が講師を務めました。
日視連は視覚障害者自身の手で「自立と社会参加」を実現しようと1948年に結成された視覚障害者の全国組織です。
松本研究室では全盲の方がプログラミングを体験できるシステムを独自に開発しており、この講座では受講者に点字が貼ってあるブロックを用いたプログラミングを体験してもらいました。
今回は視覚障害がある方にリモートでプログラミングを学んでもらう初の試みで、東京都内にある日視連の会場と松本研究室をZoomで接続して実施しました。
授業では生徒たちに「バチが机をたたいて音を鳴らすロボット」を作成してもらいました。授業を実施する前には日視連の職員の方と入念なリハーサルを行い、その中でバチの角度の説明が口頭のみでは伝わり辛いことが分かったため、手で触ると角度が分かる触図を作成し、生徒が手の感覚から内容を理解できる工夫をしました。
【授業で使用された触図】 |
受講後の生徒へ向けたアンケートには、プログラミングブロックについて「わかりやすい」といった感想のほか「プログラミングでゲームを作ってみたい」「基礎を学んでみたい」といった声が寄せられ、今回の授業をきっかけにプログラミングへの興味と関心の高まりを感じ取ることができました。
写真提供:日本視覚障害者団体連合