【歴史学科】金子祥之准教授が「東北社会学会研究奨励賞」を受賞しました
2024年07月17日
文学部歴史学科の金子祥之准教授が、7月13日に開催された第70回東北社会学会大会で、将来性に富む優れた論文を表彰する「第5回東北社会学会研究奨励賞」を受賞しました。
金子准教授は、東日本大震災時の福島第一原子力発電所の事故により被害を受けた地域の民俗文化を研究しており、一時全村避難を強いられた福島県双葉郡川内村でのフィールドワークの成果を今回受賞した論文「原発災害被災地における集落共同の変質―集落祭祀に関する村規約の分析から」(『社会学年報』51号掲載)にまとめました。
論文の中で金子准教授は、インタビュー調査と資料調査を組み合わせ、集落共同がどのように変化していったのかを分析。その結果から、時代に応じて変化を加えながら伝えられてきた集落祭祀の多くが震災により休止・廃絶している事実を明らかにしました。選考ではこれらの内容が、帰村人口や帰村率といった外形的データでは分からない、地域の生活変容をとらえた論文として高い評価を受けました。