東北学院大学

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85年前の美しい姿に甦るステンドグラスの修復作業が一般公開

2017年08月09日

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 東北学院大学研究ブランディング事業「東北における神学・人文学の研究拠点の整備事業」として研究解明を進めてきたラーハウザー記念東北学院礼拝堂(国の登録有名文化財)のステンドグラスの修復作業が、8月3日に一般公開されました。
 キリストが11人の使徒に最後の祝福を与えて昇天するラーハウザー記念東北学院礼拝堂のステンドグラスは、英国のヒートン・バトラー&バイン工房で制作。礼拝堂が献堂した1932年当時の同社製ステンドグラスで、日本国内に現存しているのは本学のみという歴史的価値の高いものです。
 今回の修復作業は、これまで本学のステンドグラスの調査・鑑定を行ってきた平山健雄氏が代表を務め、国内随一のステンドグラス工房の「光ステンド工房」が請け負います。その平山氏は「人間の腰や膝が痛むように、ステンドグラスも80から100年ほど経過すると、支えていた鉛などの腐食や歪みが生じてしまいます。その負荷によってステンドグラスが破損してしまうことがあり、そうなる前に修復を行う必要があるのです」と修復に至る背景を話しました。
 このほか、ステンドグラスを外す実作業が披露され、外したステンドグラスを間近でご覧いただきながら平山氏が細かく解説するなど、大変珍しい修復作業をひと目見ようと集まった160名以上の方々に向けてステンドグラスの魅力を伝え、最後に「次に修復が行われるであろう100年後の職人たちが、前回はきちんと修復していたと思ってもらえるよう作業を進めたい」と語りました。

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 外されたすべてのステンドグラスは光ステンド工房(横浜市)に運ばれ、交換する鉛部分のトレース、ステンドグラスそのものの洗浄や絵付けなどの工程を経て、2018年2月下旬にラーハウザー記念東北学院礼拝堂に戻され、取り付け作業が行われる予定です。約85年前という礼拝堂献堂当時の姿が蘇るステンドグラスにご期待ください。

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