東北学院大学

文学部 総合人文学科

教員紹介

渡邊 有美 准教授

知れば知るほど奥深い、
宗教と芸術のつながりを探求

イタリアの中部の都市、ロレートには、巨大な聖遺物が存在します。それは、イエス・キリストと聖母、聖ヨセフが住んだとされる「聖なる家」です。この「聖なる家」は、13世紀末にナザレから天使たちにより運ばれてきたと信じられ、数多くの巡礼者を惹き寄せる巡礼地となってきました。私はこの「聖なる家」に関連した図像の研究を行っています。

世界にはさまざまな美術作品が存在しますが、私たちは絵を見て知っているようで、見ておらず、気がついていないことがたくさんあります。そこで、作品が作られた背景や理由を学ぶことで、社会や絵画に対する見方や感じ方が変わり、人生に大きな影響を与えることもあります。ぜひ一緒に学びましょう!

  • 主要研究分野:初期ルネサンス美術、キリスト教美術
  • 担当科目:キリスト教と美術、ヨーロッパ文化論 他
研究テーマ
  • 初期ルネサンス美術(キリスト教美術)の図像-意味と機能
  • サンタ・カーザ(聖なる家)の崇敬と図像
研究トピック

主にイタリアの15世紀の美術に関心を持ち、図像学的な観点から作品の持つ意味と機能について考察してきました。なぜある作品は制作されたのか。その背後にはどのような神学的な背景が存在したのか、またパトロン(注文主)の思惑は何だったのか、多角的な視野から分析をしています。最近は、イタリアのロレートに存在するサンタ・カーザを中心とする「ロレートの崇敬」と図像との関係、英国のウォルシンガムにあるサンタ・カーザの複製と図像について研究を進めています。

ゼミの卒業論文タイトル例
  • 「印象派と女性画家」
  • 「カラヴァッジョの『マタイ三部作』についての考察」
  • 「西洋におけるシュルレアリスムが日本美術に及ぼした影響-サルバドール・ダリを中心に-」
  • 「ティツィアーノ・ヴェチェッリオ《聖母の被昇天》についての考察-サンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂を中心に-」
  • 「ネーデルラント風景画の変遷-ブリューゲルを中心に-」
  • 「フラ・アンジェリコと《受胎告知》-《プラドの受胎告知》を中心に-」
  • 「ロココ時代の服装とジェンダー観」
最近の著作
  • “The Annunciation and the Cult of Santa Casa in Loreto,” Iconographica, XXIII, 2024, pp. 68-82.
  • 「『聖なる家』(サンタ・カーザ)と巡礼—教皇庁とフランチェスコ会との関係から—」『ヨーロッパ文化史研究』 2024年、第25号、73-90頁。
  • 「スポレート大聖堂と典礼—図像における音楽表現と銘文—」『東北学院大学 宗教音楽研究所紀要』 2023年、第27号、1-10頁。
  • “Filippo Lippi’s Frescoes at Spoleto, Cardinal Eroli, and the Immaculate Conception,” Mitteilungen des Kunsthistorischen Institutes in Florenz, 2022, LXIV Band, Heft 2, pp. 221-230.
  • 「ロレートの連祷と無原罪の御宿り」『キリスト教文化研究所紀要』東北学院大学、4号、2022年6月、19-40頁。
  • 「フィリッポ・リッピ(ca. 1406-1469)のスポレート大聖堂壁画に関する一考察—《受胎告知》を中心に—」『美術史』、184, vol. LXVII, no. 2, 2018, pp. 252-265.
  • “Filippo Lippi’s Spoleto Frescoes: the scrolls held by angels on the triumphal arch spandrels,” Arte Cristiana, 2017, fasc. 902, vol. CV, set.-ott., pp. 332-337.

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