教員プロフィール 七海 雅人 教授(日本中世史) 研究テーマ 日本中世史専攻。中世の社会に生きた様々な人々の活動、結びつきのあり方に関心をもち、つぎの3点を研究課題としています。 中世政治制度史・地域社会史の研究(平泉藤原氏・鎌倉幕府・室町幕府・主従制度・板碑など) 中世東北地方関係史料の集成 東日本大震災津波被災地における歴史的景観の復元 研究トピック 中世東北地方関係の史料を集める 歴史学は、古文書・古記録などの史料(文献・文字資料)を集め、読み、分析することにより、過去の社会を復元し意義づけていく学問です。私は現在、その基礎となる史料集の作成を課題の一つとしています。大きな目標は、東北地方に関する鎌倉時代から室町時代にかけての古文書の集成です。そのうち南北朝時代について、『南北朝遺文 東北編』全2巻(東京堂出版)を完成させました。ひき続き、各地の自治体史編さんに参加しながら、鎌倉時代・室町時代の東北地方に関係する史料を集めています。 また、中世の供養石塔の一種である板碑にも関心をもち、宮城県内の板碑の調査を行っています。板碑に刻まれた文字資料を集め、調べることにより、地域における信仰のあり方や歴史的な景観の復元を進めています。 石巻市尾崎 海蔵庵板碑群 七海ゼミの卒業論文タイトル例 「陸奥国宮城郡・名取郡の板碑に関する数理・統計手法を用いた型式学的検討」 「日本中世社会における子ども観」 「鎌倉時代における罪人移送の事例整理と分析」 「足利満兼・持氏期における施行状の研究」 最近の著作 「北畠顕家の軌跡」(『東北学院大学論集 歴史と文化』65・66合併、2022年) 「南北朝動乱の中の相馬氏と海道地域」(『相馬市史』1通史編Ⅰ、福島県相馬市、2023年) 「松島と中世信仰の世界」(『松島ハンドブック』「 “伊達”な文化」魅力発信推進実行委員会、2024年) 松島ハンドブック