今やコンピュータなしでは社会生活が成り立たないと言っても過言ではありません。身の回りにある便利な機械や、普段利用している多くのモノには、気の付かないところでコンピュータが使われています。例えば、携帯電話や銀行のATMなどは言うに及ばず、列車運行の制御にも使われています。コンピュータの不具合で電車の運行が出来なくなり、社会に多大な影響を与えたこともあります。
情報科学科では「コンピュータ科学」について基礎から学びます。また、コンピュータを学ぶのに必要な数学も、高等学校レベルの復習も含めて、基本的なところから学習します。1,2年次ではコンピュータや数学の基礎を学び、3年次からは、各人の興味に応じて緩やかな4つの専門コースが導入され、情報科学演習という授業で少人数による専門教育が始まります。4つのコースには、コンピュータネットワーク、コンピュータ科学、ヒューマンインフォマティクス、数理科学があります。
「コンピュータネットワークコース」では、コンピュータネットワークについて、システムの構築、管理、運用およびセキュリティの確保などに必要な知識を習得します。
「コンピュータ科学コース」では、コンピュータで何ができるかを主要なテーマとし、プログラミングなどを中心に学習し、ロボットのコンピュータ制御、画像のデータベース構築など多様な研究を展開します。
「ヒューマンインフォマティクスコース」では、生命の情報処理の仕組みの解明やコンピュータへの応用が主要なテーマです。コウモリの超音波による物体認識機構、タンパク質や遺伝子DNAの情報科学などの研究を展開します。
「数理科学コース」では、情報科学を支える数学や数理科学を学習します。数学の諸概念をコンピュータグラフィックスで視覚化することも行います。コンピュータで使う数学や数理科学を深く学びたい人や、数学の教員を目指す人には最適のコースです。
コンピュータで何ができるか、何をやりたいか。入学を希望する学生諸君の柔軟な発想と思考で、より便利なコンピュータ利用法が開発されることを期待します。
情報科学科 学科長 石田 弘隆