言語文化学科で学ぶ皆さんへ
言語文化学科長 佐伯 啓
私たちが生きるこの地球社会には、これまでの学問的枠組みでは捉えきれないような出来事が次々と起こっています。これらの諸問題を学術的な方法で正確に読み解き、粘り強く考え、他者とともに協働しながらよりよい地球社会を目指して生きていくこと。それが教養学部生の学問スタイルです。教養学部に属する言語文化学科は、「言語」と「文化」という視点から多種多様なテーマを考察の対象とする柔軟さを有しています。本学科の学びの特色を挙げてみましょう。
人をつなぐ人になる
今の時代に最も必要なのは、進んで世界中の人たちと向き合い、言葉や考えが違ってもあきらめず対話し続ける力です。その力を生かして人と人をつなぐ人になることが、言語文化学科の目標です。
自分の考えを言葉にして伝える
物事を精確に理解し、自分の考えを整理し、他者に対してわかりやすく説明し伝える力を養います。この力は、卒業後の仕事にはもちろんのこと、人が生きていくあらゆる場面で必要とされる能力です。
ありきたりの常識や紋切り型の思考を疑う
ありきたりの常識を疑い、複数の視点からものごとを捉えるための思考力を養います。この力は、「考えて、生きていく」という教養学部の学びと不可分に結びついています。
複数の外国語を身につける
日本語力と英語力のさらなる養成に加えて、もうひとつの外国語(独、仏、中、韓)を少人数クラスで集中的に学びます。外国語の勉強に関してこれだけ豊富なカリキュラムを備えているのは、東北地区の大学ではこの学科だけです。ネイティヴの専任スタッフが充実しているのも大きな特徴ですし、提携校への留学者が学内で最も多いのも言語文化学科です。
歩き方の自由さ
言語文化学科の学びの特徴は、「歩き方の自由さ」にあります。気に入った外国語や専門分野について集中的に理解を深めていく道もありますし、複数の研究領域を横断的に進んでいくという道もあります。卒業後、大学院に進学する方の数も少なくありません。また、たとえば将来英語教師になりたいという場合でも、英語関連科目だけを集中的に選択するという進み方だけでなく、文化論やコミュニケーション論系の科目と組み合わせて、言語文化学科らしい英語教師を目指すことが可能です。専門的研究と広い視野の両立、それが言語文化学科の学びの魅力になっています。