
10月9日に全国大学ビブリオバトルの東北ブロック予選が本学で開催されました。
ビブリオバトルとは、参加者が順番に本の紹介をするコミュニケーションゲームで、ビブリオバトラー(発表者)がおすすめ本をプレゼンテーションし、それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に対するディスカッションを行います。全ての発表が終了した後にバトラーと観客が一番読みたくなった本に投票し「チャンプ本」を決定します。
本予選会には、東北圏内の大学から4名の学生がエントリーしました。ここで勝ち残った発表参加者は東北ブロック決戦に進み、さらにそこで勝ち抜くと全国決戦の出場権が与えられます。参加学生たちはレジュメの配布や原稿の持ち込み、パワーポイントなどは使わず、1人5分間という短い持ち時間の中で本の魅力を最大限に紹介し、熱のこもったプレゼンテーションを繰り広げました。



今回、見事チャンプ本に選ばれたのは加藤瑠華さん(宮城教育大学4年)が紹介した『ハイパーハードボイルドグルメリポート』(上出遼平著)です。この本は一見「ヤバい」とされる世界で生きる人々にも、食事の瞬間には普遍的な感情が見られることに着目し、食を通して彼らの人間性を浮かび上がらせています。加藤さんはその内容を自分の言葉で自分の経験を交えながら感情を込めて紹介していました。チャンプ本を獲得したことに対して「選んでいただきありがとうございます。これもひとえに、この本がおもしろいからでもあると思いますので、ぜひ読んでみてください。大学ではビブリオバトルサークルに所属していて、今回の本は初めて紹介した思い入れのある本なので、選ばれて嬉しいです。東北ブロック決戦でもこの本の魅力を伝えられるように頑張ります」と語ってくれました。
最後に東北学院大学図書館の松村尚彦館長が参加者一人ひとりに対して講評が述べられ、ビブリオバトルは閉幕しました。
チャンプ本を獲得した加藤さんは、10月26日(日)13時から「せんだい3.11メモリアル交流館」(地下鉄東西線荒井駅構内)で開催される東北ブロック決戦に臨みます。本が好きな方や次に何の本を読もうかと悩んでいる方は、ぜひ観戦に足を運んでみてはいかがでしょうか。
本日のビブリオバトルに参加したバトラーと取り上げられた本は次の通りです。(発表順)
・匿 名 東北学院大学文学部歴史学科1年『華氏451度』新訳版 レイ・ブラッドベリ
・加藤啓太 東北学院大学経済学部共生社会経済学科4年『わが指のオーケストラ①』山本おさむ
・加藤瑠華 宮城教育大学教育学部初等教育専攻4年『ハイパーハードボイルドグルメリポート』上出遼平
・小抜裕大 福島大学人文社会学群経済経営学類2年『「好き」を言語化する技術』三宅香帆