東西交流関係

東西文化の接触と相互影響、および<ウエスタン・インパクト>
政策形成の基礎文献に関するコレクション
(略称:アジア・コレクション)

本コレクションは、アジアに関する数多くの著作の中から精選された十九世紀末までの文献、図書38点、古地図9点からなる。
明代後期以降、中国社会で伝道にあたっていたイエズス会士の報告書やそれに関連する資料、アヘン戦争に先立って得られた中国情報に関する図書等、西欧社会で出版され、アジア文化の理解や対アジア政策に大きな影響を与えた資料が多く含まれる。

Joam de Lucena(1550-1600)
Historia da vida do padre Francisco de Xavier
(ルセナ『聖フランシスコ・ザビエルの生涯』)
Lisboa, Impressa per Pedro Crasbeeck, 1600

イエズス会士であり、文筆家でもあるジョアン・デ・ルセナの代表作。ザビエルの人柄や行い、他のイエズス会士のこと、歴史や地理的な記述が見られる。イエズス会やポルトガル人がアジアに与えた影響、ゴアから日本そして中国までの地理、ヨーロッパの商人のこと、東洋の様々な宗教やカトリックの布教の可能性などについても言及している。本書はリスボンで1600年に出版された初版で、その後イタリア語版や、カスティリア語版が出版されるなど様々な言語に翻訳されている。
【0101A171】

慶長遣欧使節団関係資料

支倉常長およびフランシスコ会員ルイス・ソテロの一行はサン・フアン・バウティスタ号で 1613年10月28日奥州の月の浦(現在の石巻市)を出発した。翌年1月28日メキシコに到着、10月にはイスパニアに到着し1615年1月30日国王フィリップ3世に謁見した。しかし、国王は日本への布教には援助をするが、通商貿易は留保するという態度をとった。10月29日にローマでパウロ5世に謁見し、華麗な衣服をまとった一行は、ローマの群衆に歓呼をもって迎えられた。その後メキシコ経由で帰国の途につき、1618年マニラに到着、同地に2年ほど滞在したのち、1620年(元和6年)9月22日奥州に帰国した。

 

Acta audientiae publicae A.S.D.N. Paulo V. : regis voxu Iaponi legatis
Romae,Apud Lacobum Mascardum,1615
【355641】

日本奥州國伊達政宗記并使節紀行 / 坪井九馬三飜訳
[仙台],宮城県史編纂委員会,[出版年不明] 【0198A22782】