東北学院大学

経済学部 共生社会経済学科

学科長あいさつ

共生社会経済学科長
石川 真作

共生社会とはどのような社会でしょうか。

「共生」は、共に生きる、と書きます。皆さんは、誰と「共に生きて」いますか。

家族、友達、仲間… 私たちは一人では生きられません。そういう私たちにとって、支えあう家族や友達、仲間は大切です。

しかし、これらの言葉には裏返しの意味があります。それは、「ではない」人たちを作る言葉だということです。家族、友達、仲間「ではない」人、つまり、支え合う対象ではない人たち=「他者」を作ってしまう、もっと刺激的な言い方をすれば、誰かを「排除」してしまう側面があるのです。

私たちは、知らず知らずのうちに誰かを「排除」して生きています。誰かを受け入れ、誰かを受け入れないという考え方を「包摂と排除」の論理といいます。この論理は、私たちの日常に埋め込まれています。しかし、社会の中で「排除」の論理が勝ってしまい、自動的に誰かを排除することが当たり前になってしまったら、その誰かはどうなってしまうのでしょうか。

多くの場合、排除の対象となってしまうのは、社会的に「弱者」とされる人たちです。しかし、この「弱者」は最初から「弱者」であるわけではありません。自分が「普通」だと思っている(無意識のうちに、も含みます)人たちによって、「弱者」にされてしまうのです。

共生社会とは、「ではない」人を作らない社会だと考えます。別の言い方をすれば、「弱者」を作らない社会、排除のない社会です。しかし、誰かを排除しない、ということは、言うのは簡単でも実現するのは難しいことです。例えば、私たちが自分の限られた収入で、自分や家族以外の人の生活を支えようとしても、家計は破綻してしまいます。多くの人が支えあうには、それが可能な仕組みを作る必要があるのです。

共生社会経済学科は、「弱者」がどのように作られるのかを考え、「弱者」を作らない社会を構想するとともに、そのような社会を可能にする経済的な仕組みの裏付けをも同時に考えて、実現可能な「共生社会」を模索しようとする学科です。

「フィールドワーク」やゼミを通して実際の社会の問題に触れながら、経済学の知識を身に着け、「共生社会」の仕組みを考えてみませんか。