東北学院大学

地域総合学部政策デザイン学科

教員紹介

石川 真作 教授

専門分野

文化人類学、移民研究、多文化共生

担当科目

多文化共生論、シティズンシップ論、政策デザイン実習

政策デザイン学科について

この学科で学ぶテーマのひとつに「多文化共生」があります。現在日本では、人口減少にともなう労働力不足への対応として、外国人の力を借りる政策が採られています。しかし外国人の皆さんは都合のいい「労働力」ではなく生身の人間であり、地域の一員として一緒に生活する仲間でもあります。言葉や生活習慣が違う国から来た彼/彼女らを地域の住民として受け入れることは、私たちひとりひとりが当事者として考え実行する(デザインする)べき「政策」課題なのです。

専門分野の紹介

私の専門は文化人類学です。文化人類学は、世界の様々な地域の「異なった文化」を知ろうという学問で、その方法として現地調査、つまりフィールドワークを行います。政策デザイン学科では「政策デザイン実習」というフィールドワークを行う科目も担当していますし、ゼミでも「多文化共生」の様々な現場を経験します。

私自身は日本を専門の調査地域にしてきたわけではありません。ドイツでトルコからの移民の皆さんがどのように暮らし、地域が彼/彼女らをどのように受け入れているのか(あるいはいないのか)を調査してきました。一見遠くの世界の出来事のようですが、そこから学ぶことはたくさんあります。

演習Ⅰ・Ⅱの紹介
テーマ:「多文化共生」をめぐる問題群を考察する
  • 移民・外国人との共生、民族や宗教の問題といったテーマを中心に「多文化共生」に関わる諸問題を考察します。「多文化共生」は、日本に在留する外国人との共生を図るための政策用語です。
  • 「多文化共生」の現場を経験するため、ボランティア活動や講演の聴講、研究会やイベントに参加します。例えば、外国人住民向けの日本語教室、支援活動ボランティア、交流会などに参加します。また例年、外国人人口の多い名古屋市周辺でゼミ合宿を行っています。
高校生へのメッセージ

私が「異文化」を研究してきてわかってきたことは、言葉や生活習慣の違いから一見何もかも違うように見えても、人間が考えたり感じたりすることは大抵似通ったものだということです。そしていろいろな考えや習慣を持った人が集まってつくられるのが「社会」です。

Think Globally, Act Locallyという言葉があります。世界中どこでも誰かの地元です。地元で生きていきたいと思っている人こそ、世界の様々な物事を知ることでより良い地元を築いていくことができると思います。

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