東北学院大学

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学長の部屋

大学卒業式告辞

平成29年度9月期 東北学院大学卒業式告辞

本日卒業される東北学院大学生41名と大学院生1名の皆さんに、心よりお祝い申し上げます。

この4年余の間、土樋、泉、多賀城それぞれのキャンパスで、この大学に過ごした皆さんです。よく学び、よき友、よき師との出会いを経験したと思います。基礎的教養教育を学び、そしてそれぞれの学部・学科・研究科の専門領域の知識を身につけ、社会人としてこれからの将来を生きてゆく基礎力を得られたのだと思います。それらの力をさらに磨き、人間的にも成長していってほしいと思います。

東北学院大学は、こうして皆さんをお送りすることをとても光栄に思います。数字で示すならば、卒業生の総数は19万人に達しようとしています。仙台周辺には6万5千人のTG生がおられると聞きます。企業の第一線で、たとえば銀行の支店で、酒屋さんで、また高校・中学さらには小学校の教員として、善き働き人として評価され、まさに私たちのスクールモットーである、「地の塩、世の光」として生きておられます。皆さんもそのように評価される群れの一員にぜひ加わってください。

世の中は経済状況がよくなり、よい方向に向かっているようにも言われます。けれど、生活が豊かになった、という実感をもつ人は多くはありません。逆に景気上昇のしわ寄せを受けて、富の格差が拡大しています。将来への不安が大きくなっているように思われます。大震災からの復興は被災地では未だ途上にあります。ふるさとに帰れない福島県民がたくさんいます。

学院大学は大震災以来、被災された多くの人々のために、ボランティアを組織し、皆さんの中に参加された方があるかと思います。

皆さんも、6年半をへてなお復興途上にある震災後の社会と向き合い、直接間接に復興のために生きゆかれるわけです。そして皆さんは、今も傷みと苦しみが癒えない人々の、その傷みを共有できる方々です。皆さんの働き場所は少なくないと思います。

世界の至る所で、争いと貧困や差別、環境破壊が見いだされます。戦争の危機をあおるような空気もあります。しかしそれらにひるむ必要はありません。東北学院の礎であるキリストにならって、自由で差別のない、人と人との本当の平和な関係が実現するように、働きかけてください。その力と知恵とを東北学院で学んだ皆さんは確実に身につけています。皆さんの働きを、仙台は、東日本は、そして世界は待っているのです。

決して平穏ではない社会の中へ、踏み出してゆかれる皆さんを東北学院はいつまでも忘れません。そして、東北学院の真の創立者である神が、いつも皆さんと共にいてくださることを私たちは祈り、確信しています。

ご卒業おめでとうございます。

2017年9月29日

東北学院大学学長 松本 宣郎