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学長見聞録 vol.3:学生を社会へ送り出す就職キャリア支援部の役割

(東北学院時報 2014年9月15日発行 第723号)

学長見聞録 vol.3:学生を社会へ送り出す就職キャリア支援部の役割

大学卒業後の進路の大半は就職です。しかし、昨今のニュースではネガティブな話題が頻繁に取り上げられています。大学における就職活動とは何か、本学ではどんなサポートが行われているのかなどを、日々学生たちと向き合っている就職キャリア支援部の土田惠介課長、笠原弘基さん、森かおりさん、菅原康子さんに話を聞いてみました。

学生の将来を足元からサポートする就職キャリア支援部の役割。
学長
近年は就職氷河期と言われていますが、平成25年度の就職率が全学部合計で90.2%という高い数字を残しました。学生たちの頑張りはもとより、就職部を中心としたきめ細かなサポートがあったからこその結果だと思います。そして、就職部は、4月より「就職キャリア支援部」に名称を変更しましたね。
課長
学生にとって就職活動というのは大学生活の中でも大きなイベントのひとつです。これまでは主に3、4年生を対象とした支援が主でしたが、入学後から自分の将来について考え、仕事の選び方や企業の見方などを学べるキャリア教育に、私たちがもっと関わっていくべきだということから名称変更を行いました。
学長
4年生になって慌てて就職活動をするのではなく、1年生から就職への意識を積み重ねていきましょうということですね。ところで、学生たちのインターンシップは盛んに行われているのですか。
課長
本学は全国の大学の中でも積極的に行っている方だと思っています。インターンシップは国も推奨しているのですが、企業と大学の思惑は少し異なっていまして、企業は良い人材を早く獲得したいという思いが強く、私たちは早い内定というよりもインターンシップを通じていろんな経験を積み、職業意識の醸成を図ってもらいたいと考えています。
学長
学生を世に送り出す我々にとってはあまり耳にしたくない“ブラック企業”。そうした残念な例は、本学でも実際にあるのですか。
課長
残念ながら、そうした企業はあります。いざ入社してみたら、待遇などが事前の情報と違う企業、入社後1年以内に半分以上が辞めることを前提に採用している企業などです。
もちろんそういった企業は薦めません。入社を決める前に、企業のネームバリューよりも、離職率や、企業のビジネスモデル(何を扱って、誰に、どのような方法で利潤を上げているか)等を良く調べるよう指導しています。
職員と教員の連動性。震災が変えた学生の気持ち。
学長
今日は就職キャリア支援部を牽引している3キャンパスの職員に集まっていただきました。充実した講座やセミナーの開催をはじめ、それぞれのキャンパスではエントリーシートの添削や個人面談など、一人ひとりの学生に対して親身になって応対されていると聞いています。
工学部がある多賀城キャンパスでは、4年生に進級すると全員が研究室に配属されますので、学生たちはキャリア支援部への相談はもちろんですが、研究室の先生にも相談するケースがあります。そうした特長を活かすためにも、私たちと先生方とで就職に関する情報を頻繁に交換するようにしています。
学長
土樋キャンパスと泉キャンパスでは、先生方とのコンタクトはどのような状況ですか。
菅原
土樋キャンパスの場合はゼミを持たない学部もありますので、多賀城キャンパスほどの強いパイプではない分、改善の余地はまだまだあるのだと思います。
笠原
泉キャンパスも多賀城キャンパスのように、私たち職員と先生方が一丸となって学生を支援していける体制づくりができるよう頑張っているところです。
学長
東日本大震災以降、学生たちの就職に対する考えというのは変わったと思いますか。
菅原
エントリーシートを見ていると、学業以外で頑張ったことという欄に“震災を経験して人の痛みがわかりました。今度は自分が人を助ける立場になりたい。そのために、この仕事に就きたい” という内容が多いです。学生たちが希望する就職先は公務員であったり、復興支援に関わっている東北に本社がある建築系企業が増加傾向にあります。
笠原
あの大変な状況下で、就職活動をしながらボランティア活動もしていた学生がいたことには感動しました。
学長
民間企業や公務員として全国で活躍する本学の卒業生ですが、大学ランキングで見ると警察官の採用人数が北海道・東北地区の大学で1位を獲得しています。大震災以降、人や地域を守る職業を選ぶ学生が増えたことに頼もしさを感じましたね。
困難だから得られる大きな喜び。学生の喜びは職員の原動力だった。
学長
時代の変化によって就職事情は大きく変わってきています。今後はどのように学生の就職に携わっていきたいとか、仕事をする上での達成感などを教えてください。
工学部の学生は卒業しても大学に遊びに来て声をかけてくれることがよくあります。そういうイキイキとした姿を見ることができると、この仕事をやっていて本当に良かったと思います。それと、学生にアドバイスをしているときに“あっ、そうか!”と何かに気づいてくれることがあります。そういう時が、「この仕事をやっていて良かった」とやりがいを感じます。
笠原
私たちの仕事はひたすら地味な作業が求められます。学生一人ひとりにあったアドバイスができたらと思っています。
菅原
ありきたりですが、学生たちにとって就職は人生の大きな壁です。なかなか就職先が決まらずに何度もキャリア支援部に通っていた学生が“やっと決まりました” と報告に来てくれたときの自信に満ちた姿を見ると、心から嬉しい気持ちになります。

大学に入学し、自分という人間をつくり上げて就職するというのが理想の流れだと思いますが、よりベターな決断をするためにもインターンシップなどの就職キャリアを築いていくことも大事な経験だとわかりました。学生一人ひとりの人生を大きく左右する場面での決断を最前線でアシストしている就職キャリア支援部の職員の皆さんから、さまざまなお話を伺えた有意義な時間でした。