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2015年 年頭所感

(東北学院時報 2015年1月15日発行 第725号)

新しき歌を!

東北学院時報 2015年1月15日発行 第725号

2015年を迎えることができました。東北学院につながる皆さんに、心より新年のご挨拶を申し上げます。一年のご平安とご健康をお祈りします。

幼稚園、中学校、高等学校、そして大学、将来の世界にはばたく若い魂を、この年も、キリストの愛を持っていつくしみ、育てるわざに励みたいと思います。東日本大震災から4年目を迎える今年ですが、復興は、ずいぶん進んで被害の跡形もない、と感じさせる部分と、遅々たる歩みのままで、取り残され、希望が持てない地域と人々、という格差の大きさはそのままのように思われます。へだてを取り去り、すべての人に手を伸べたイエスに従う私たちでありたいと願います。

いわゆる2018年問題として横たわる少子化の波は、すでに高校入学生に及んで来ました。本学院の各学校には、生徒の顕著な減少の影響も見出だされないことを、本当に幸いに思います。あらゆる知恵をしぼり、熱意をもって、各学校が魅力ある個性を明らかにし、教育の質的充実を図り、改革を進め続けなければなりません。

昨年の2014年、本学院創立128周年は、平河内健治理事長が退任されたほかは大きな異動もなく、学校法人としての事業と諸行事をほぼ平穏に進めることができたと思います。法人としては経営理念を定め、建学の精神に立って学校を持続させ、社会に向けコンプライアンスとアカウンタビリティを果たしてゆくことを宣言しました。ラーハウザー記念礼拝堂など三つの建物の文化的価値が認められ、デフォレスト館と共に土樋キャンパスの評価を高めることができました。土樋の整備を、これも昨年末に開始した「130年記念事業」の柱の一つとして掲げたところであります。

大学は一昨年に打ち出した中期達成目標の実現に向けて歩みを続けました。そのひとつである地域貢献・復興支援のためのプロジェクト「地(知)の拠点整備事業」が採択され、着手されました。「教育の質的転換」もTGベーシックの定着が進み、英語教育の新組織を今年4月に設置して、次々に実行に移しています。スポーツ奨学金制度もスタートさせました。来年3月竣工予定の土樋北キャンパス新校舎も、学生の授業参加を進化させ、活性化させるラーニングコモンズ理念を導入した建物として作られます。学都仙台の中心にしっかりと位置を占める大学として羽ばたくツールとなるでしょう。

中学校・高等学校は、昨年おおいにスポーツに活躍し、夏の高校野球県予選ではベストエイトに進出しました。今年もLife・Light・Loveのモットーに導かれて「文武両道」に励んでくれるでしょう。榴ケ岡高校もダンス部が国内第2位でアメリカでの国際大会に参加できるなど、文化活動で輝きました。両校共に学院大学によい学生を送ってほしいと思いますし、著名大学に進んで行くこともまたよいでしょう。幼稚園も園児数が満たされ、培ってきた伝統の保育が評価されています。

教育コミュニティである東北学院はキリストを中心に一つとなって、神よりこのわざを託されているという同じ思い、同じ教育理念に立って、若き魂を教育します。そこには自ずから豊かなハーモニーが生み出されることでしょう。喜びをもってこのわざにあたりたいと思います。「新しい歌を主に向かって歌え」(詩編98・1)、であります。

政治も社会も経済も、国際的にも国内でも、そして自然環境すら、いらだちや焦り、憤り、悲しみ、不安をもっぱら語るように思えます。その度合いは新しい年も変わらない、否さらに加速しかねません。しかし、確かな基盤をもつことを一致して信じる東北学院は「いつも喜びをもって祈る」ことができるのです(フィリピ1・4)。そうである限り東北学院は、活気ある教育実践の学校として輝き、学生生徒が喜び学ぶ空間を地域に提供できますし、そうあらねばならないと思うものです。