東北学院大学

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平成27年度推薦・AO・特別入試小論文問題

平成27年度 推薦・AO・特別入試小論文問題(文・経済・経営・法・教養学部)

推薦入試・AO入試A日程・帰国生特別入試

以下の文章は、ヘイトスピーチやネット空間の炎上、凶悪犯罪の多発など、他者を過度に敵視する昨今の風潮をふまえ、「汝の敵を愛せるか」というテーマのもとに識者の意見を掲載した特集記事から採られたものである。これを読んで1と2に答えなさい。

  1. 本文の内容を100字以内にまとめなさい。
  2. この論者は、敵対するものへの包容力の重要性を歴史の教訓として取り出しているが、この意見からあなたは何を学ぶことができると思うか、現代日本の風潮を視野に入れつつ、700字以内で論じなさい。

全国の武将たちが領土拡大にしのぎを削り、戦が日常茶飯事だった戦国時代は、日本の歴史の中で最も多くの「敵」に満ちあふれた時代でもありました。

しかし、周囲が敵ばかりだとやっていけません。隣と手を結ぶ近国同盟や、隣とは戦うが、そのまた隣とは手を組む近攻遠交策が取られました。

戦国時代というと血で血を洗う残酷な時代と見られがちですが、必ずしもそうではありません。比叡山焼き打ちや長島の一向一揆で大量殺戮をしたような織田信長のケースは、戦国武将の中でむしろ例外的でした。

圧倒的な多数派は、降伏した相手をゆるしています。「城主切腹、城兵助命」といわれますが、責めを負うのはトップだけで、その他の人々は許されたり、中には勝者の家臣に雇い入れられたりしています。

黒田官兵衛も、関ヶ原の合戦と並行して起きた九州北部平定の戦の折、国東半島の安岐城や富来城への攻城で、城兵に去るかとどまるかの自由を与え、そのほとんどが官兵衛の軍勢に加わることになったといいます。

西洋のチェスでは、取った敵の駒は使えませんが、日本の将棋では、手駒として使えるのと似ていますね。なぜ、日本は敵を有効利用するようになったのか。全てのものに仏が宿っているという仏教の思想が、敵と味方の違いを緩やかにしたのかもしれませんが、徹底した能力社会だったことも大きいでしょう。仕える側も主君が無能なら、自分の力が発揮できないと、平気で出奔しました。

戦国期の武士というのは貴重な人材だったからです。才能を発揮する分野は、兵法だけでなく、建築、産業など多岐にわたっています。例えば徳川家康に起用され、検地や佐渡金山、石見銀山などの開発で辣腕を振るった大久保長安は、三方原で家康が戦った武田信玄の遺臣でした。徳川家譜代の人間だけではまかなえない専門性の高い仕事を、彼ら「元敵」だった人材が担ったわけです。

実に効率的な適材適所と思いますが、こうした柔らかさ、悪くいえば「なあなあ」の姿勢が、徳川幕府が260 年の長寿を保てた秘訣の一つです。

それと比べると、敵か味方か、白黒をはっきりさせ、殲滅も辞さないという信長流は、実に損をしたと思います。人々の怨嗟を浴びても仕方がなかったのでしょうし、本能寺で非業の最期を迎える遠因にもなった。

今の日本で、敵と抜き差しならぬ状況に陥ることが多いとすれば、戦国時代のようなしたたかな敵との戦い方、つきあい方が忘れられたからでしょう。

しかし、日本人にとって、敵とは、絶対に相いれない相手ではなく、自分にないものを学べる存在です。敵への包容力が自分を強くする近道なのです。

(小和田哲男「己にないもの学ぶ存在」[『朝日新聞』2014年7月11日]より)

推薦入試(資格公募B日程)・AO入試B日程

以下の文章は、「災後の子どもたち」として『河北新報』に連載されている記事のうち、「『てんでんこ』真意伝えたい」と題されたものである。この記事を読み、「津波てんでんこ」の真意を考えたうえで、さて、君は津波に直面したらどうするか。この点を念頭において、以下の問いに答えなさい。

  1. 記事の内容を100字程度に要約しなさい。
  2. 「津波てんでんこ」の教えについて700字程度で論じなさい。
著作権の都合上、本文は掲載しておりません。

(「透明な力を:災後の子どもたち54――第13部津波模型班(中)『てんでんこ』真意伝えたい」
[『河北新報』2014年8月18日]より)

平成27年度 推薦入試・AO入試 小論文問題(工学部)

推薦入試・AO入試A日程

機械知能工学科

次の問題文について、600字以内で答えよ。

自動車、鉄道車両、航空機、船舶などの輸送機械は人や物の運搬を担い社会や経済の発展に大きく貢献してきました。今後の社会状況や問題を踏まえ、輸送機械はどのように進化していく必要があると思いますか。具体的な輸送機械を一つ取り上げ、あなたの考えを述べなさい。

電気情報工学科

次の問題文について、600字以内で答えよ。

近年頻発する地震、津波、噴火、台風、洪水等の自然災害に対する防災や減災の観点から、電気情報工学の技術が貢献できる分野についてあなたの考えを述べてください。できるだけ焦点を絞って具体的に記述してください。

電子工学科

次の問題文について、600字以内で答えよ。

青色発光ダイオードに関する研究成果がノーベル物理学賞を受けたことについて、下記の受賞理由をもとに電子工学を学ぶ立場から、あなたの考えを述べなさい。

受賞理由:「省エネで環境に優しい青色発光ダイオード(LED)を発明した。従来に比べ、長寿命でエネルギー効率が高い。多くの研究者が失敗する中で三人は成功した。二十世紀は白熱電球が照らしたが、二十一世紀はLED によって照らされる時代になるだろう」

環境建設工学科

次の問題文について、600字以内で答えよ。

古くなってその役割を終えた構造物を取り壊す際に、反対運動が起きることも多い。これに関して、あなたなら何を基準として、取り壊す、保存する等を決定するのか、自分の考えを述べよ。この際、反対の意見を持つ人から出ると考えられる意見にたいしてどう考えるかということも述べること。以下のキーワードを参考にしてもよい。

・歴史的価値 ・美術的価値 ・危険性 ・使用性 ・コスト

AO入試B日程

機械知能工学科

次の問題文について、600字以内で答えよ。

高齢化に伴う社会や産業の構造変化に対して、今後、どのような役割を担う機械が必要になると思うか、あなたの考えを述べなさい。

電気情報工学科

次の問題文について、600字以内で答えよ。

あなたは将来の夢をどのように描いているか。また、その実現のために電気情報工学科で何を学ばなければならないと考えるか、具体的に述べなさい。

電子工学科

次の問題文について、600字以内で答えよ。

「地球温暖化」の原因とその影響を説明しなさい。また、「地球温暖化」を阻止し、将来の「安全・安心で持続可能な社会」を構築するための方法について、電子工学を学ぶ立場から、あなたの考えを述べなさい。

環境建設工学科

次の問題文について、600字以内で答えよ。

日本では、近年、大雨とそれに伴う洪水、土砂崩れ等の災害が高い頻度で発生しており、過去と比較して増加傾向にあるといわれています。この増加している原因について、あなたが最も重要と思われるものを1つ挙げ、説明すると共に、今後の望まれる対策を、自らの意見として述べなさい。