東北学院大学

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平成29年度推薦・AO入試小論文問題

平成29年度 推薦・AO・特別入試小論文問題(文・経済・経営・法・教養学部)

推薦入試・AO入試A日程・帰国生特別入試

 「不謹慎だ」という批判により、その後の言動を自粛する例が後を絶たない。次の文章を読み、以下の設問に答えなさい。

  1. 文章の内容を100字以内に要約しなさい。
  2. 筆者は「不謹慎狩り」の横行の事例を挙げ、世論が狂暴化していると述べているが、この流れを食い止めるには私たち一人ひとりに何が必要だと考えるか。あなた自身の考えを700字以内で論述しなさい。

熊本地震の直後、芸能人を標的とした「不謹慎狩り」がネットで横行しました。自宅が損壊したタレントの井上晴美さんがブログに「ただ普通に生活が出来るものがあればいいです」と苦境をつづると、「愚痴りたいのはお前だけじゃない」などと中傷を受けた。完全に言いがかりですが、本人は「これ以上のつらさは今はごめんなさい」と、しばらく更新をやめました。

その少し前、不倫報道でベッキーさんらが猛烈にたたかれました。謝罪したものの、「そんなんじゃ謝ったうちに入らない」との反応もあった。そもそも、なぜ私たちは彼女に謝ってもらわなければならないのでしょう。相次ぐ不倫報道後の謝罪会見を比較し、採点する番組や記事をいくつも見かけました。再度のバッシングを誘発するかのようなやり口に閉口しました。

自分の意見を発するために最も安易な方法が、ネットで「それは違うだろ」と吐き捨てることです。物陰から発する、レベル1の安っぽい「正義」です。こんなものに動じてはいけないはずですが、真っ先に大きなメディアが引っかかります。ネットの即物的な反応をパネルなどにして張り出し、さもそれが代表的意見であるかのように見せる。番組自体は意見を発さず、「こんな意見が出ています」と提示するだけ。こうして、レベル1の正義が普遍性を持ち始めるのです。

今、何がしかのクレームを受けた企業が、すぐに「不快な思いをさせた」との文言で謝ります。そもそも何かを発すれば誰かは不快になります。それを怖がり、フワッとした理由を投げて鎮めようとする。そういう及び腰が安っぽい正義を勢いづけます。

何を言っても書いても、その反応が可視化される時代です。例えばヤフーのリアルタイム検索画面では、その言葉でツイートした人がどのような感情で表現しているか、「感情の推移」と明記され、ニコニコマークと怒りマークのパーセンテージが示されています。ああ、みんな怒っているんだ、と確認してから怒る。他者の反応を確かめてから乗っかっていくのです。

どちらの意見が多いのか、その判断の手助けとなる装置があちこちにあります。大多数であることを確認してから物申す。そうして積み上げられていく声に、発する側がおびえています。

世間が凶暴化しています。メディアが急いで作り上げた世間に、メディアが屈しているとも言えます。堂々巡りです。そこでターゲットとなった人はどこまでも痛めつけられる。自分の意見を狭め、大多数が作る「正義」に迎合することを優先すればするほど、社会は均質化します。迎合するだけではなく、かき乱す意見も必要ではないでしょうか。

(武田砂鉄「安っぽい『正義』進む迎合」、『朝日新聞』2016年7月29日朝刊より)

推薦入試(資格公募B日程)・AO入試B日程

下の文章を読んで、問に答えなさい。

  1. 内容を100字以内にまとめなさい。
  2. 若者が政治に参加しやすくするには何が必要か。著者の意見を参考にして、あなたの考えを700字以内で論じなさい。

今年夏の選挙から、投票権年齢が18歳に引き下げられる。「若者の声を政治に届けよう」といったように、マスコミや行政はこぞって18歳選挙権に関する特集やキャンペーンを組んでいる。それ自体は意味のあることだとは思う。少子高齢化が進む日本では、若者の有権者は絶対数が少ない上に、投票率も決して高くはないからだ。

なぜ若者の投票率は低いのだろうか。一つは政治に関わる機会が少ないから。結婚して子どもができれば待機児童問題、親が年を取れば介護問題など、年を重ねるにつれ政治に関心を持つ機会が増える。しかし現在の生活に満足している元気な若者は、よほど意識が高くない限り、政治に関心を持とうとはしないだろう。

どの党の誰に投票するか。本当は考えれば考えるほど難しい問題だ。自民党や民進党など主要政党には政策的に重なる部分も多い。争点になり得る集団的自衛権や原発だって、自分なりの考えを整理するのは大変だ。今のこの日本の政治情勢の中で、自信をもって投票ができる人というのは、よほど自分なりの正義を信じられる人か、大してものを考えていない人くらいのものだろう。

さて、18歳選挙権はこの国にどれほどのインパクトをもたらすのだろうか。結論から言えば、選挙権が二歳引き下げられたところで、社会はほぼ何も変わらないはずだ。なぜなら、日本には有権者が約一億人いるが、新たに有権者に加わるのはたった240万人に過ぎない。本当に微々たる割合である。

しかし楽観的に考えた場合、18歳選挙権をきっかけに、社会が変わり始める可能性はある。

まず、十代の投票率は、二十代よりも高くなると思う。今までは20歳になったところで、勝手に投票用紙が届くだけ。住民票を実家の住所にしてある大学生などは、選挙の存在さえ知らない可能性もあった。しかし18歳選挙権についてこれほど報道されているから、これまでの選挙より認知はされているだろう。

だが、より重要なのは被選挙権年齢の引き下げだと思う。海外で二十代の大臣は当たり前。カナダなど、国のトップが四十代という国も珍しくない。高齢政治家が一概に悪いというわけではないが、クールジャパン担当大臣なんてどう考えても六十代のおじいちゃんよりも、二十代のほうがいいに決まっている。被選挙権年齢が引き下げられて初めて、政治が若者のことを本気で迎え入れたことになる。

(古市憲寿「18歳選挙権よりもっと重要なこと」『中央公論』2016年7月号より、一部省略)

平成29年度 推薦入試・AO入試 小論文問題(工学部)

推薦入試・AO入試A日程

機械知能工学科

次の問題文について、600字以内で答えなさい。

近年、地球温暖化を回避して持続可能な社会を築いていくことの重要性に関するニュースが数多く聞かれます。一方でIoT(Internet of Things)と呼ばれる技術が注目されています。この技術をどのように機械分野に取り入れて持続可能な社会の構築に貢献できるか、具体例を考えて、機械工学を学ぶ立場から自分自身の考え方を述べなさい。

注)IoT:従来は主にパソコンやサーバ、プリンタ等のIT関連機器が接続されていたインターネットにそれ以外の様々な“モノ”を接続することを意味します。

電気電子工学科

次の問題文について、600字以内で答えなさい。

あなたが知っている電気電子工学に関するキーワード(単語や言葉など)をひとつあげ、その内容を説明してください。また、20年後、それはどのように発展していることが好ましいと思うか述べなさい。必ず理由を記述してください。

環境建設工学科

次の問題文について、600字以内で答えなさい。

今年は台風が、東北・北海道地域を通過し、大きな災害を引き起こしました。何故、今年は東北・北海道を通過したのか、考えられる理由を、分かる範囲で説明して下さい。また、引き起こされた災害の中で、環境建設分野と関係するものを挙げ、今後、減災を目的に、国や東北地区の各県が行なうべき対策を、技術者の視点で、意見として述べなさい。

情報基盤工学科

次の問題文について、600字以内で答えなさい。

近年、人工知能技術が注目されている。この技術を社会福祉にどのように役立てることができるか、具体的な事例かアイディアをとりあげて、情報工学を学ぶ立場からあなたの考えを述べなさい。

AO入試B日程

機械知能工学科

次の問題文について、600字以内で答えなさい。

近年、食の安全に関するニュースが数多く聞かれます。一方で、IoT(Internet of Things)と呼ばれる技術が注目されています。この技術をどのように機械分野に取り入れて食の安全・安心に貢献できるか、具体例を考えて、機械工学を学ぶ立場から自分の考え方を述べなさい。

注)IoT:従来は主にパソコンやサーバ、プリンタ等のIT関連機器が接続されていたインターネットにそれ以外の様々な“モノ”を接続することを意味します。

電気電子工学科

次の問題文について、600字以内で答えなさい。

下記の新たな自動車技術の普及に関し、そのメリットとデメリットを具体的に記述しなさい。

  • 自動運転(無人)自動車
  • 電気自動車

(上記の2種類の自動車から一つのみを選んで、述べなさい。)

環境建設工学科

次の問題文について、600字以内で答えなさい。

東京オリンピック開催に向けて、築地市場は豊洲に移転が決まっていたが、多くの問題が生じ、移転計画が遅れてきている。この中の問題について、一つ取り上げ、説明しなさい。また、どの様に対応すればこの様な問題が生じなかったのかあなたの考えを述べなさい。

情報基盤工学科

次の問題文について、600字以内で答えなさい。

自家用車の自動運転技術が社会や産業に与える影響について、20年後の未来を予想して自分の考えを述べなさい。