東北学院大学

法学部

陶久教授のドイツ留学日記(1)

2015年09月01日

【はじめに】
 このたび、2015年9月から翌年8月末まで在外研修の機会を得ました。還暦を過ぎてこのようなチャンスを与えて下さった大学並びに法学部同僚諸氏に、心より感謝いたします。
 学生諸君にとっても一教員の在外研修の様子がためになるかもしれないとの宮川学科長のお計らいにより、これから1年間折を見て海外の様子を報告します。学生のドイツ旅行のお役に立てることがあるかもしれません。

【ドイツ今昔】
 研修地はドイツです。私にとっては、33年ぶりの在外研修です。本学に奉職する前、DAAD(=ドイツ学術交流会)留学生として1年4ヶ月ほどドイツに滞在しました。何も分からず、予習もせず、ただドイツ語会話だけはリンガフォンという語学学習テープで練習を重ね、ドイツに向かいました。当時、ヨーロッパ便は成田からアンカレッジにまず進路を取り、そこで給油をした後、北極をまたぎ、ドイツ国内に入ってもハンブルク空港に一度機首を休め、その後ようやくフランクフルトに着くというルートでした。18時間くらいかかったでしょうか。ロシアはまだソ連であり、ドイツは東西が厳しく分裂していました。東西ドイツ国境付近にSS20というミサイルを配置するかどうかで議論が沸騰し、国際政治が揺れていた時代です。戦闘機がよく低空飛行を繰り返していました。一昔よりももっと昔の話です。
 さて今回、1年間の往復切符があるとの情報も得ていましたが、実際の不在期間は1年をほんの少し超えますから、とりあえず片道切符を探しました。ところが、片道だけだと殆どの航空会社が法外と思われるほどの値段をつけています。ようやく、仙台発仁川経由フランクフルト行きというアシアナ航空便を見つけました。ソウルで一泊しますが、韓国も楽しめてドイツに行けるならば一石二鳥というものです。

法学部教授
陶久 利彦