東北学院大学

法学部

陶久教授のドイツ留学日記(2)

2015年09月02日

【ソウルと世宗大王、韓国料理】
 仙台空港を定刻13時10分に出発。離陸してから2時間少しで仁川空港に着きます。ワールドカップ大会に合わせて作り上げたという広大な敷地を持つ国際空港は、ソウル市内から西に約70キロ。国際紛争の舞台として再三歴史に登場する江華島も指呼の距離にあります。北朝鮮との国境はほんのすぐ近く。このこと自体が、現在の南北朝鮮の力関係を示唆しているとは、今回利用したピックアップサービス運転手の言です。
 ソウル市までは空港連結専用道路のため、実にスムーズに車は走ります。市内に入るととたんに渋滞が始まり、その落差に驚くほかありません。それでも、車同士が穏やかに進路変更をしたり、譲ったりと、運転マナーはまずまずです。尤も、途中で事故車を2台ほど見ましたが・・・
 宿泊地は繁華街明洞の「世宗ホテル」。実は私は、昨年8月下旬に韓国外国語大学(=ごく最近、本学と学生交換協定を結びました。)で開催された東アジア法哲学会報告のため、初めてソウルを訪れました。今回がやっと2回目です。旅では、訪れる土地の歴史や産業等を事後に必ず調べ直します。そこで、朝鮮の歴史を振り返ると、500年もの長きにわたって存続した李氏朝鮮王朝でも第4代の世宗の時が最も王権の充実していた時代、と言われています。何よりも、世宗はハングル文字(訓民正音)を作り上げたことで不朽の功績を残しました。旧王宮へと至る光化門手前には彼の像が威厳をもって佇んでいます。そこで、「世宗ホテル」というわけです。
150902-1_01.jpg 夕食は、ホテル近くの「古宮」という韓国伝統料理店で、ビビンバと揚げ物盛り合わせを頂きました。実際に訪れる前まで持っていた韓国料理のイメージは「辛い」というものでしたが、お店での料理は殆どすべて実にマイルドな味です(但し、キムチを除く)。写真をご覧下さい。

法学部教授
陶久 利彦