東北学院大学

法学部

単位を失ってでも見たかった裁判

2014年07月16日

 私は一年生の時に、私の町でおきた殺人事件の裁判を傍聴しに行き、その一回の欠席で単位を取得できませんでした(出席が厳しく求められる授業だったのです!)。しかし、悔しくありません。半分は強がりですが。
 裁判は、一家3人殺傷事件でした。残虐な犯罪行為の背景には、加害者と被害者がまだ小学生の頃に加害者が被害者から性的暴行を受けていたという事実があります。その怨みを晴らさんがための犯行でした。
 私はテレビでの裁判は見たことがあったのですが、実際の裁判はテレビとは雰囲気が大きく異なっていました。特に印象的だったのは、検察官の加害者に対する人物像の説明です。加害者はその内容を聞いて感情が抑えきれないほど興奮していました。また、被害者の遺族の精神的な苦しみ及び怒りが、言動や態度から傍聴席にいる私にもひしひしと伝わってきました。
 今私は三年生になり、刑事訴訟法を学んでいます。一年生の当時には必ずしもよくわからなったあの時の裁判が、刑事訴訟法の条文理解によりはっきりと把握できるようになっています。
 まだ裁判を見たことがないという人も、実際に裁判所に足を運んで、法廷の緊張感や被害者及び被害者遺族の怒りや悲しみ、加害者の感情などを観察して見てはいかがでしょうか。

3年生G.D