東北学院大学

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第6回 学生のための講演会「共感力を磨く」 開催

2012年06月12日

 6月9日、経済学部共生社会経済学科主催の講演会、「共感力を磨く」が開催されました。講師の大野更紗氏は、1984年生まれ、まだ30歳に満たない若手の作家です。上智大学在学中にビルマ(ミャンマー)の難民問題に出会い、民主化運動や人権問題に関心を抱き研究、NGOで活動していた彼女は、大学院に進学した2008年、自己免疫疾患系の難病、筋膜炎脂肪織炎(きんまくえん しぼうしきえん)症候群を発症しました。日本ではほとんど前例のない病気であり、治すすべはないと言われている難病です。
 今回の講演でも、彼女の生い立ちのこと、ミャンマーでの調査活動のこと、普通であれば隠したいだろう闘病中のことを、映像資料を交えながら語っていただきました。印象的だったのは、突然病気を発症したことを、「籤を引く」、と表現していたことでした。難病を抱えることは自分に「関係のないこと」ではなく、籤引きでまさにハズレを引くように、「たまたま」、「確率的に」発症するという意味が込められていました。これには、身体も健康で、なかなか障がい者、難病患者の「生」への想像が及びにくいだろう聴講生たちも、何か感じたことがあったようでした。まさに「共感力を磨く」という趣旨が具現化された講演で、押川記念ホールと842教室のモニター映像で聴講した約900名の参加者は大いに感銘を受けた様子でした。

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