新年 牡鹿半島のくらし展 in 仙台 ―再生・被災文化財― 開催

2013年12月27日

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 以前、お知らせいたしました、東北学院大学文化財レスキューの「牡鹿半島のくらし展」が新年早々、1月10日(金)から13日(月・成人の日)までの4日間、仙台市のせんだいメディアテークにおいて開催されます。
 昨年度は「文化財レスキュー展in仙台」(せんだいメディアテーク)として開催し、3日間で2500人を動員しました。今回の企画は、その後1年間の、大学生による被災地での活動を反映したものとなっています。
 夏には牡鹿半島の鮎川浜で、11月には再開館成った石巻市の「サン・ファン館」で開催。学生たちの手によってレスキューされた文化財・生活民具を、せんだいメディアテークのオープンスクエアを使って展観いたします。入場無料です。
 震災で被災、仙台市内に移住された牡鹿半島の方々はもちろん、懐かしいふるさとの生活道具などを見ながら、文化財レスキューの学生たちの聞き取り調査にご協力いただけますと幸いです。ぜひ市民の皆さまもお誘いあわせの上来場くださいますよう、ご案内申し上げます。

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期間/平成26年1月10日(金)─13日(月・祝)
時間/午前9時30分─ 午後8時30分
場所/せんだいメディアテーク 1F オープンスクエア 【入場無料】

ごあいさつ

 東日本大震災から3年10カ月が経過しようとしています。震災一年目のあの困難な毎日、行く先の見えないなかで復興への思いだけが先走っていた二年目、停滞感があせりへとつながりつつもそれが日常化してきている三年目、わたしたちはそれぞれの毎日を歩んできました。今ほど、「私たちのくらしはどのようにかたち作られ、どこへ向かっていくのか」をみずからの問題として考えたことは、かつてなかったのではないでしょうか。
3・11以降、国立博物館や全国の文化財関係者、さまざまな分野の研究者を動員して文化財レスキューが行われてきました。宮城県内の現場は50カ所を超える甚大な被害でしたが、現在は被災現場でのレスキューからコレクションの保全・復旧、そしてミュージアムの再興へと作業が移っています。
 東北学院大学では、大学博物館を拠点として、牡鹿半島に所在していた石巻市鮎川収蔵庫の考古・民俗資料のコレクションを受け入れました。現地から運び込まれた量は、四トントラックで八回分。大破したコレクションのクリーニングと保全作業は、学生たちの力で進められてきました。資料が安定した状態になるには、あと一年ほどの作業が必要と見込まれています。
 現在、私たちが取り組んでいるのは、「牡鹿半島のくらし展」というプロジェクトです。これは被災して仙台でお預かりしている資料を、地域の方々に見ていただく展覧会の形式をとっていますが、実は身近な民俗資料がどのようなくらしのなかで使われたかをインタビューによって調査することが目的です。レスキューされた古い生活資料が、今を生きる私たちと思い出を介して一本の糸でつながる。そのつながりの糸を何百本にも増やして束にしたとき、「ひとり一人のくらしの姿」が見えてくるはずです。
 町が復興し、人々が仮設住宅から復興住宅に移ったあと、ふとかつてのくらしに思いをはせてみたくなる時期がくるでしょう。そのときにミュージアムは真価を問われるはず…。
 堅苦しい話はさておいて、なつかしいくらしの道具からはじまる、みなさん一人ひとりの「物語り」を聞かせてください。

東北学院大学文学部准教授
加藤 幸治

『文化財11月号』に、東北学院大学文化財レスキューの活動記事掲載

○昨年の記事
「東北学院大学 文化財レスキュー展 in 仙台」せんだいメディアテークで開催中 明日8日まで

○文化財レスキュー活動の記録【動画】はこちら