東北学院大学

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『生態系サービスの享受を最大化する「里浜復興シナリオ」創出』公開学習会(第1回)開催

2015年10月13日

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 10月3日、泉キャンパス教養学部の2号館 2階 224教室において、午後3時から5時30分まで、東北学院大学 平成27年度学長研究助成金プロジェクト『生態系サービスの享受を最大化する「里浜復興シナリオ」創出』の公開学習会第1回が開催されました。
 これは、学内外を問わず、東日本大震災と復旧・復興事業で大きく変貌する太平洋沿岸域や里浜に関心を持つ研究者と市民が参集し、分野を超えて課題について語り、学びあい、里浜の復興についての具体的な取り組みを創出しようというものです。
 この学長助成金研究「平吹プロジェクト」は、教養学部地域構想学科の平吹喜彦教授、文学部歴史学科の菊池慶子教授たちが主となり学内外の研究者グループ6人によりスタートしたプロジェクトです。植生、津波工学、街づくり計画、民俗学、歴史学という異分野のメンバーが学院大の機縁で集合したチームに市民や行政からの参加者もあり、予想以上に有意義な議論ができた学習会となりました。市民であり同時に専門の立場や活動がある参加者の発言にはそれぞれ意味があり、その背景を考える貴重な機会になりました。
 当日は23名の参加者が集い、有意義な情報・意見交換が行われ、参加者からは、「何が要点・課題なのか、理解できた」、「学術的な原理を分かりやすく解説いただいた」、「とても大切な課題ではあるが、アプローチが多様で難しいことが分かった」などなど、さまざまなコメントが寄せられました。

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○第1回学習会の内容

〈主要な話題〉
1) 本プロジェクトの最終成果の「シナリオ」とは、「ガイドラインあるいは(大きな)絵」?
2) メンバー個々の専門性にくわえ、行政機関や市民団体など多様な主体の寄り合いによる活動の重視
3) 砂浜環境および砂浜植物の生態的特性、および貴重さ
4) 東日本大震災後の砂浜植物の応答: めざましい再生と防潮堤背後砂地の重要性、エコトーンを一体化する必要性
5) 砂浜植物を活用した自然環境と調和した防災・減災のあり方
6) 仙台市南部海岸域における東日本大震災大津波の浸水深・流速・家屋の破壊の状況の関連性
7) 大津波浸水深シミュレーションの活用による防災対策の有効性
8) 盛土は効果的で不可欠、その形状や配置、日頃の利活用を統合的に検討する必要性
9) 復興事業で、「被災者の生活再建を第一に促進する」手立てを議論する必要性

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 続く第2回の公開学習会は11月20日(金)の夕方6時から東北学院大学土樋キャンパス会議室での開催を予定しています。今後の計画は、市民との関わりをさらに強めながら、11・12月と公開学習会を重ね、平成28年2月13日(土)にはフォーラムを行う予定です。
 研究者のみならず行政・市民団体の皆様のご参加をお待ちしております。

■参加申込 お問い合わせは下記まで■

 以下の要領で「11月17日までに」参加申し込みをお願いいたします。
 ○申込先: 平吹 yhira◎mail.tohoku-gakuin.ac.jp(問い合わせも同様。◎を@に変換して送信してください)
 ○メールのタイトル: 「公開学習会参加」 として下さい
 ○メール本文: ご氏名(ふりがな)
         ご所属

本プロジェクトは「東北学院大学 平成27年度 学長研究助成金」の支援を受けて実施されています。