地元の皆さんと交流・学びを深めた「新浜 公開学習会」

2015年12月11日

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  <新浜町内会 平山新悦会長>

 12月6日(日)午後1時から、仙台市宮城野区岡田の新浜(しんはま)集会所で、「新浜の自然と歴史」を学ぶ公開学習会が開催されました。新浜地区からは20名の皆さんが、地区外からは海辺の復興に携わっておられる市民団体や語り部、大学生、行政など26名の方々が参加し、交流と学びを深めました。東北学院大学の「生態系サービスの享受を最大化する“里浜復興シナリオ”創出」プロジェクトチームは、主催者である新浜町内会の皆さんと協働で、企画・運営を進めました。
 開会の挨拶では、町内会会長の平山新悦さんが、東日本大震災とその後の復興の取り組みについてお話しされました。そして、「4年8ヵ月を経てようやく、幼少から親しんできた近隣の自然や集落・暮らしの歴史を顧みるゆとりが生まれた。新たな復興段階に進む思いがして、本当にうれしい」と述べられました。
 話題提供では、最初に本学教養学部地域構想学科の平吹喜彦教授が「新浜の海辺は、震災の面影とともに、すばらしい自然と歴史が息づいている場所。南北70kmに及ぶ仙台湾岸の中でも、屈指の貴重さを保っている」と指摘。その根拠を示すことにもなる2つの講演を紹介しました。
 東京情報大学の富田瑞樹准教授は、「大津波と海岸林―どのように壊れ、再生しているのか」と題して、大震災直後から新浜の海辺で継続してきた樹木と地表変動の調査を報告しました。広範囲におよぶ野外調査と最新のリモートセンシングから得られた海岸林の構造、大津波への反応、そして自律的な再生の実体がビジュアルに提示されました。

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<本学地域構想学科 平吹喜彦教授>   <東京情報大学 富田瑞樹准教授>


 本学文学部歴史学科の菊池慶子教授は、「新浜の暮らしと海岸林の歴史復元」と題して、古文書や絵図、行政文書、そして海辺に祀られた石碑など、さまざまな情報源から読み解いた新浜の歴史を紹介しました。江戸期から明治初期における新浜の集落や暮らし、海岸黒松林、景観の変遷が、見事に結びつきながら、生き生きと浮かび上がってきたのです。

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 「潮風や飛砂に加えて、洪水、津波、冷夏(やませ)が幾度も押し寄せた沿岸部で、先人がどのように生きてきたのか」、「さまざまな生物と環境があふれる海辺で、黒松を少しずつ植え続けながら、“人と自然が共存する里浜”がどのように維持されてきたのか」、…こうした課題を介して、これからの復興・地域づくりを支える情報、熱意が共有されました。
 学習会後半の懇談では、海辺で獲れたハゼやエビ、畑で育てられた野菜をいただきながら、参加者それぞれがテーブル間を移動して気づきや思い出、抱負を語り合いました。

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