東北学院大学

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復活と創造 東北の地域力⑧「復興を生きる震災とライフスタイルの変容」開催

2016年03月17日

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 東日本大震災からの復興のあり方を考えるシリーズ企画「復活と創造 東北の地域力」が、3月5日に土樋キャンパスで開催されました。第8回を迎えた今回は「復興を生きる震災とライフスタイルの変容」と題し、震災からの復興において地域が抱えた複雑な問題、震災を機に生き方を変えた人、復興に立ち向かう行政の姿など、震災から間もなく5年という節目を前に来場者とともに展望しました。
160317-2_02.jpg 開会に先立ち、松本宣郎学長は「早くも大震災から5年を迎えます。社会全般では過ぎてしまったことのように思われていますが、私たちが暮らす東北において復興は依然として終わっていません。復興への確実な歩みはあるけれども、まだまだ課題が多く、本学としては教育、研究や奉仕を通じて少しでもお役に立ちたいという思いから回を重ねてまいりました。これからもともに考え、実行していきたいと願っています」とあいさつしました。
160317-2_03.jpg 第一部は、菅原茂気仙沼市長による「復興から創生へ」~「地方にある世界の港町」を目指して~と題した基調講演が行われました。気仙沼市が掲げた復興計画、気仙沼市内外の意見を取り入れた総合戦略の策定、人を中心としたまちづくりを行っていくことなど、気仙沼市の将来ビジョンなどを述べました。
 第二部は、エフエム仙台アナウンサーの石垣のり子氏をコーディネーターに、被災地に定住・移住して地域復興のために活動している志村知穂氏(一般財団法人こころスマイルプロジェクト代表理事)、手塚さや香氏(釜石リージョナルコーディネーター釜援隊)、阿部幹司氏(株式会社花山サンゼット代表取締役)、根岸えま氏(一般社団法人まるオフィス)の4名と、学識経験者として関西学院大学災害復興制度研究所顧問の山中茂樹氏、宮城大学事業構想学部教授の宮原育子氏、そして第一部に引き続いて菅原茂気仙沼市長をパネリストとして招き、「被災地に暮らす、生き方の選択」と題したパネル討論がスタートしました。それぞれの活動報告に次いで、移住や定住した地域に入っていく際の体験談や現在の関わり方、阪神淡路大地震と東日本大震災のボランティアの違い、ボランティアを受け入れる行政の立場、IターンやUターンを受け入れる地域発展など、盛りだくさんの題材についてそれぞれの意見を語り合いました。

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 最後に石垣氏は「復興に向けて今後どんな価値を見出していくのか、さまざまな学びの場において試されていくのだろうと感じましたし、本日お越しいただいたパネリストの皆さんと数年後にお会いし、またお話をうかがってみたいですね」と締めくくり、シンポジウムを終えました。

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