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出土した貴重な副葬品、今後の調査に期待が高まる「灰塚山古墳」の発掘調査現地説明会

2016年09月09日

 福島県喜多方市の南部に位置する「灰塚山古墳」において、第6次調査(8月7日~22日、8月28日~9月8日)の終了が迫った9月6日、東北学院大学文学部歴史学科の辻秀人教授による発掘調査現地説明会が行われました。

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 灰塚山古墳は、5世紀の中頃に築かれたとされる全長61.2mにおよぶ大型の前方後円墳で、東北地方における古墳時代の様相解明を目的に、2011年より辻教授とゼミナールの学生達が中心となって発掘調査を行ってきました。
 今回の説明会は遺跡発掘現場を間近に見られる古墳内で行われ、140名を越える地域住民の方々、新聞やテレビなどの報道関係者が集まる中、辻教授が説明。発掘開始から5年の歳月を費やした昨年、埋葬部の場所が特定できたこと。今夏より経年変化で腐食していた大型(全長8m、幅1.6m)木製の棺(第一主体部)の掘り下げ調査を進め、青銅製の鏡やガラス玉でできた腕飾り、竪櫛、大刀などの副葬品が出土したこと。そして、粘土槨の下から発見されたもうひとつの棺が石棺(第二主体部)であり、それを覆っていた石板を外したところ、鉄製の大刀、剣、鏃(やじり)が大量に出土したことなどが報告されました。

 説明会を終えた辻教授は「今回までの調査で石棺は開棺できませんでしたが、皆さん以上に私が一番楽しみにしています。来年はしっかり調査しながら進めていこうと思っています。また、今年の発掘調査に参加してくれた学生たちは、皆一生懸命に取り組んでくれる良い学生ばかりでした」と、夏の厳しい暑さの中で発掘調査に取り組んだ学生たちの労をねぎらいました。
 また、遺跡調査に参加した歴史学科3年辻ゼミナールの酒井瞳さんは「歴史的に重要な遺跡に携わったことはプレッシャーでした。でも、限られた時間の中で、ゼミ生みんなで共同生活しながら発掘調査し、結果として貴重な品々を発見できたことはとても嬉しかったです」と話してくれました。
 内部調査におよんでいない石棺の開棺は来年の春まで持ち越しとなりましたが、会津を支配していた王者が埋葬されている可能性があり、「埋葬者の名が残されることが少ない日本の古墳の中で、私たちの調査で埋葬された人物を特定できるかもしれないという観点から、この発掘調査は重要な意味を持っています」と辻教授が述べたように、日本の考古学に大きな影響・反響をおよぼす今後の調査に期待が寄せられています。

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