学長研究助成金「災害文化の継承と霊性の震災学」における170年以上続く災害の祭礼行事の調査と台日対談の報告

2017年01月04日

 学長研究助成金「災害文化の継承と霊性の震災学」(代表者:教養学部地域構想学科 金菱清教授)の一環として、台湾で以下の調査と対談に望みました。
 1つ目は台中雲林省口湖における地域住民に対して行った聴き取り調査です。台湾には災害(高潮被害:7,000人以上の犠牲者)を契機とした170年以上も続く祭礼があり、今回調査を行ったのはその祭礼を支える人びとでした。人びとは祭礼を行う意味合いを変えつつも、なお祭礼に対しては強い想いを抱いていました。また、祭礼は複数の地域が実施することで成立していますが、調査により各地域が異なる論理で動いていることがわかりました。たとえ、災害を契機に祭りがはじまったとしても、時間の経過とともに風化していくことが危惧されています。しかし、口湖の人びとは170年以上の間祭礼を存続させ、今後も続けていこうとしています。調査の様子は台湾の全国紙(自由時報)や雲林のテレビ局でも大きく伝えられました。
 2つ目が、台北芸術大学で催されたシンポジウム兼研究発表会に金菱教授が参加、報告を行いました。民俗学と社会学の対談形式でまず台北芸術大学の林承緯先生と東北学院の金菱教授が、震災をテーマに今回の雲林での調査や東日本大震災の調査知見を踏まえて、長時間にわたる対談を行いました。当日会場に集まった50名を超える聴衆の真剣に聞き入る姿に関心の高さが伺えました。
 また同行した人間情報学研究科の院生、庄司貴俊君、小田島武道君がそれぞれ災害の研究調査を報告し、また台北芸術大学の院生も祭礼や慰霊の報告を行い、台日交流を図りながら共同調査への方向性を探ることができました。

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