2016年度最終公演 時代の音「過ぎ去った響きへの追憶」開催
2017年02月23日
2月11日、レクチャーコンサートシリーズ音楽への招待「時代の音」が、ラーハウザー記念東北学院礼拝堂にて開催されました。 2016年度はヴァルブやピストンなどが無く、唇のコントロールのみで演奏される楽器「ナチュラルトランペット」の世界的名手ジャン=フランソワ・マドゥフ氏を招き、「過ぎ去った響きへの追憶」というシリーズタイトルで実施してきました。その最終公演(第3回)「王の楽器、楽器の王と共に」が、マドゥフ氏に加えて、2012年度『時代の音』で講師を務めたバロックオーボエ奏者の三宮正満氏と、本学教養学部教授で本公演ではオルガン奏者として参加した今井奈緒子が共演しました。
第一部は、王政復古のロンドンにおける音楽的背景と当時のパーセルを始めとする作曲家たちと王のトランペット奏者だったショア・ファミリー(3代にわたるトランペット奏者家系)、中でもトランペットをフルートのように滑らかに演奏すると言われた名手ジョン・ショアについて紹介されました。
休憩を挟んで行われた第二部では、ヘンデル時代のオーケストラのサイズに起因するトランペットの発達などについて、わかりやすく解説されました。
第一部、第二部で演奏された楽曲はアンコールを含めて全11曲。高らかに歌うように奏でられたナチュラルトランペットと、同様の時代に音楽の舞台で活躍したバロックオーボエ、後に楽器の王と呼ばれるオルガンによる演奏は繊細にして優雅。いつまでも鳴り止まないオーディエンスの拍手からも、今回のレクチャーコンサートの成功を窺うことができました。
皆さまのおかげをもちまして、好評いただきました2016年度のレクチャーコンサートシリーズの3回を無事に終えることができました。次年度もまたよろしくお願いいたします。