東北学院大学

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経営研究所シンポジウム「人口減少と自動車産業」開催報告

2017年05月29日

 5月20日(土)、押川記念ホールにおいて、2017年度の本学経営研究所シンポジウム「人口減少と自動車産業」が開催されました。
 本学経営学部経営学科長の折橋伸哉・教授が開会のあいさつを行い、全体テーマと同じ「人口減少と自動車産業」に関して基調講演しました。人口減少により人材確保難や中小企業の後継者難、マーケットの縮小といった課題点をひとつひとつ洗い出しながら、高いハードルをこの東北で克服していくことによって、国際競争における優位性の新たな源泉になっていくことを指摘。
 次に広島大学大学院工学研究院客員准教授の岩城富士大氏が登壇。「高齢化社会における自動車の模索-医工連携を通じて-」と題しての基調講演では、人間医工学を応用した次世代自動車の研究に関する詳細を解説。特に専門である“脳を活性化させる”ハイレゾサウンドの研究の経緯や興味深い研究結果を提示され、健康や覚醒につながるカーオーディオの最先端の世界を垣間見ることができました。
 続いて東北大学未来科学技術共同研究センター副センター長・教授の鈴木高宏氏が登壇され、「東北発の次世代移動体システムによる創生」というテーマで話し、自動走行システムや電気自動車などの具体的な研究事例をプレゼンテーション。地域に密着した先端的な取り組みを多面的に紹介しました。東北大学の青葉山新キャンパスでは次世代自動車が一般の方でも体験できるように開放する準備が進められているとのことです。
 最後に九州大学大学院経済学研究院准教授の目代武史氏が「自動車産業の未来とビジネスモデル」と題して講演し、ニーズの高いシェアードモビリティについて国内外の事例を挙げながら紹介。自動運転に関しては不確実性が大きいために時間がかかることを予測。未来の“Autmotive4.0”の世界がどのようになるかを複眼的な視点から検証するとともに、日本で先行して起きている人口減少や高齢化、地方の過疎化へのソリューションによって、海外で展開できるビジネスチャンスになることを示唆されました。
 第二部のパネルディスカッションでは本学経営学部講師の秋池篤氏が司会を務め、岩城氏、鈴木氏、目代氏、折橋氏の5人によるパネルディスカッションが行われました。自動走行の課題点や東北における企業の対応の方向性などについて、パネリストたちの経験や洞察からさらに深く意見交換がなされ、専門的な英知とヒントに満ちた中で閉幕しました。

東北学院大学経営研究所
https://www.tohoku-gakuin.ac.jp/facilities/institute/management.html

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