東北学院大学

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COC+シンポジウム2018「Innovation新しい価値をつくる人材の育成を考える」開催報告

2018年12月11日

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 11月29日、地域協働教育推進機構主催のCOC+シンポジウム2018「Innovation新しい価値をつくる人材の育成を考える」がトラストシティカンファレンス・仙台にて開催されました。
 当日は企業の経営者や社員、教育機関の教職員、大学生ら100名以上が参加し、これからの人材育成についての関心の高さが伺えました。
181211-1_1.jpg 冒頭、宮城教育大学学長の村松隆氏と文部科学省総合教育政策局地域学習推進課中野理美課長(欠席のため代読)の開会挨拶。そして、地域協働教育推進機構特任教授・上席COC+推進コーディネーターの松﨑光弘氏が、181211-1_2.jpgCOC+事業と宮城県における計画と進捗について説明が行われました。
 続いて、「ヤフー株式会社におけるイノベーション人材の育成戦略と具体的な取り組み」と題して、ヤフー株式会社で人材開発や組織開発に携わっている小向洋誌氏が登壇。起業と廃業を経験したことからビジネスパートナーの重要性に気づき、マネジメントで失敗したからこそ「世の中の中間管理職を支援したいという思いを抱いています」と自身の過去と現在の思いを語り、そして、ヤフー株式会社が6年前に大規模な経営改革を行った際の取り組みなどを紹介しました。自社のバリューを浸透させるためには工夫が必要であり、その中のひとつとして管理職がすべての部下と30分話し合う「1 on 1ミーティング181211-1_3.jpg」を実施していることを説明。この施策の実施によって「起きたことを振り返らせるのがヤフーの1on1ミーティングです。経験から学ぶことを支援し、結果、振り返る力や考える力が身についてフィードバック文化が根付きました」と話しました。この他、全社員で自分たちを成長させていく「ALL EYESで人を育てる。寄って集って人を育てる」というヤフー株式会社のキャッチコピーやマネージャーの役割は「部下の才能と情熱を解き放つこと」。そして、渡り鳥(学習契約で解像度を上げる)・ロケット(1on1で軌道修正する)・相撲(フィードバックで鏡となる)といった三つの抑えどころなどを紹介しました。
 講演の後、休憩をはさんで、松﨑氏が進行役を務め、小向氏と地域高度人材指標開発・評価部会長で宮城教育大学教授の吉田剛氏が加わり、パネルディスカッションが行われました。イノベーションを起こすよう181211-1_4.jpgな人材育成と大学教育の接点に対する考えとして、吉田氏は「時代の変化に対応できるスキルを身につけることや調整し続ける能力が必要だと思います」と述べ、小向氏は「課題設定能力はとても大事です。自分にとって自覚的になることは大事で、自覚的になっていないと次の手を打てないのでメタ学習と似ています。勝ちパターンがある人とない人ではビジネスの立ち上がりの早さが違うと思います」と語りました。
 その後は小向氏と吉田氏への質問や配布された「ふりかえりワークシート」に記載した内容を参加者同士で伝え合うなど、予定時刻をオーバーするほど活発な意見交換が行われました。
 最後に地域協働教育推進機構長、教育プログラム開発部会長の阿部重樹本学経済学部教授は「とても興味深い話が交わされ、楽しいシンポジウムであったと思います。また、グループワークでは当事者意識を持っていただけたと思いますし、本日のシンポジウムで受け止められた事柄を明日からの勉学や仕事に活かしていただきたい」とあいさつし、シンポジウムの一切を終了しました。

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