【おもてなしの経営学】湯主一条 女将 一条千賀子氏
2010年11月25日
明確なコンセプトと愛情
経営学部では、宮城県にある旅館の女将から、おもてなしやサービスの実践を学ぶ「おもてなしの経営学」という講義を開講しています。11月24日は、その最終回として、鎌先温泉にある旅館・湯主一条の女将一条千賀子氏の講義が行われました。
湯主一條は600年の歴史がある老舗旅館であり、大正時代に立てられた4階建ての木造建築や、蔵に保存されてきた先祖伝来のお宝など、希少性の高い資産を多く所有しています。女将は、そうした貴重な資産を上手に利用しながら、湯主一條を魅力的なスペースとサービスを提供する旅館へと変えていかれました。また30~40代をメイン・ターゲットとしたり、高級感を出すために、日帰りや、カラオケを廃止するなど、明確なコンセプトに基づいた経営を行いながら、ブランドイメージを築き上げる努力を積み重ねてきたことが、顧客から高い評価を受ける人気旅館になった秘訣であることを、分かりやすく丁寧にお話くださいました。
経営者として女将が最も大切にしているのは「愛情」だそうです。お客様への愛情はもちろん、従業員への愛情、取引先への愛情、地域への愛情が、旅館経営を盛り立ててゆく原動力となるからです。またどんなことも前向き捉えて、感謝を忘れないこと、現状に満足しないで、常に先を見ることのできる洞察力を養うことの大切さなどについて、情熱を込めてお話くださいました。
◇ なお、おもてなしの経営学における女将の講座は、これまで5回にわたり実施されてきました。日程と講演者は次の通りです。
第1回 (10月20日):
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篝火の湯 緑水亭 | 若女将 | 高橋知子氏 |
第2回 (10月27日):
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南三陸温泉 ホテル観洋 | 女将 | 阿部憲子氏 |
第3回 (11月10日):
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心づくしの宿 源兵衛 | 女将 | 佐藤久美子氏 |
第4回 (11月17日):
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うなぎ湯の宿 琢琇 | 女将 | 佐々木久子氏 |
第5回 (11月24日):
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時音の宿 湯主一條 | 女将 | 一條千賀子氏 |
女将の講義のあと、学生はメールで感想を提出することになっています。
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