東北学院大学

教養学部 情報科学科

本学、情報科学科の坂本泰伸准教授 ダブルショー日本グループの一員として 近距離原子炉ニュートリノ振動の兆候発見に貢献

2011年11月11日

 東北大学、東京工業大学、首都大学東京、新潟大学、神戸大学、広島工業大学、そして東北学院大学で構成する「ダブルショー日本グループ」が参加し、フランスで行っている原子炉ニュートリノ実験ダブルショーが最初の結果を発表しました。ダブルショー実験は、フランスのショー(Chooz)原子力発電所から発生するニュートリノを捕らえ、新しいニュートリノ振動を探索し、q 13(シータいちさん)と呼ばれるニュートリノ混合角を測定する実験です。
 11月10日、東北大学ニュートリノ科学研究センターで、この実験結果の記者発表が行われ、多数のメディアが訪れました。今回の成果は、世界で最初に、原子炉から1km と近距離で原子炉ニュートリノ振動の兆候を捕らえたものです。この振動は小さいため、これまでの実験では検出することができませんでした。ダブルショー実験ではニュートリノ検出器の性能を改良し、この振動によるニュートリノ欠損の兆候を捕らえることに世界で初めて成功しました。この学術的意味は非常に大きく、今後のニュートリノ研究の可能性を大きく広げました。なお、この研究は文部科学省科研費補助金によって資金援助を受けています。
 東北学院大学情報科学科の坂本泰伸准教授の研究室は、素粒子物理学実験・情報科学の専門分野としてこのダブルショー実験に参画しています。素粒子実験の分野では、精度の高い結果を得るために長期(数年単位)に渡って実験データを収集する必要があります。
 ダブルショー実験でも、データを収集するために多数のソフトウェアが利用され、これらは長期に渡って安定して動作することが求められています。また、問題が発生した場合でもすぐに対応する必要があります。坂本研究室は、これらのソフトウェアが問題無く動作しているかを遠隔地から監視するシステムの開発を担当しており、この国際プロジェクトに貢献しています。


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