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本学、佐川正敏教授に、モンゴル科学アカデミー考古学研究所よりモンゴル考古学貢献感謝の楯が授与

2014年04月07日

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 本学文学部歴史学科の佐川正敏教授は、3月19日から3月29日までモンゴル国と中国で、モンゴル帝国と元帝国を中心とする都城遺跡や建築材料の調査を行いました。この来訪中、3月25日にはモンゴル考古学に貢献したことが評価され、モンゴル科学アカデミー考古学研究所から感謝の楯が授与されました。
 2008年から同研究所(研究代表者:中世考古部長・A.エンフトル博士)と奈良大学(研究代表者:奈良大学長・千田嘉博教授)が遊牧民族の契丹族が建国した遼(10~12世紀初)の大型城郭都市・チントルゴイ城跡(「遼史」の鎮州城と推定)を共同で発掘調査することになり、屋根瓦と窯跡の研究をしている佐川教授もこのプロジェクトに参加していました。プロジェクトの活動の中で、モンゴルではじめて遼代の窯跡の全貌と、城跡東門の屋根に葺かれた瓦の詳細を解明し、東・北アジアにおける位置づけについても比較研究をし、国内外で公表しました。この度、この調査・研究成果が評価されて、感謝の楯が授与されたのです。
 佐川教授は、この授与式に先立ち、考古学研究所中世考古学研究部の研究者を主対象に「東・北アジアにおける造瓦技術の変遷と変革―南北朝時代から明時代までを中心に―」と題する講演を行い、熱のこもった質疑応答も展開されました。今回の調査ではこのようなサプライズがあっただけでなく、唐の北方で興亡した突厥とウイグル、そして元帝国の離宮・中都遺跡の瓦についても、多くの新発見がありました。そのことについてはエンフトル博士や中国社会科学院考古研究所第三研究部長の朱岩石教授とも、実りある意見交換が行われ、高く評価されたとのことです。
 これらの研究成果については、本年6月に首都ウランバートルの国立モンゴル大学で開催される「第6回東アジア考古学会」で発表することになっています。

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