研究資料のインターネット公開のご紹介:東日本大震災被災地域における文化財レスキュー活動関連研究

2015年11月04日

 このたび、本学研究成果発信サイト「東北学院大学学術情報リポジトリ」では、本学で創出される知の共有をはかるため、研究分野を問わず、研究成果としての論文のほか、研究活動の過程において生産される各種研究記録についても収集を始めました。

 一例として、このたび、東日本大震災被災地域における文化財レスキュー活動の軌跡がわかる研究・各種記録をとりまとめ「東北学院大学学術情報リポジトリ」にて公開しましたのでご紹介いたします。

 本学では、震災以来旧牡鹿町の文化財レスキューに歴史学科民俗学実習の学生たちが継続的に携わってきました。震災から4年、資料の修復や保全作業はほぼ終了し、現在は民具や古写真など昔の牡鹿半島のくらしのデータベースを整える作業に着手しています。
 今回公開したデータは仙台市・石巻市・女川町で複数回開催された展示会・ワークショップ等の記録が中心となっており、今後も追加する予定です。
 この機会にぜひ、学生達の学び、地域と共に歩む活動の記録をご覧ください。

>> 東北学院大学学術情報リポジトリ 文化財レスキュー活動関連資料


■文化財レスキューとは

 文化財レスキュー活動とは、被災した地域の博物館収蔵品や生活用具など、かけがえのない貴重な文化財を被災地から救出し、再生する取り組みです。

 東日本大震災発生直後、文化庁の文化財レスキュープロジェクトが立ち上がり、全国から国立博物館や文化財研究所の研究員、博物館学芸員が宮城県入りをし、文化財レスキュー活動が始まりました。本学は被災文化財等救援事業における一時保管施設として文化財レスキュー活動に参加し、本学博物館にて多数の被災文化財の修復が行われました。

 被災文化財のクリーニングには、東北学院大学の1~4年生、大学院生、東京の大学生・大学院生(9大学)ら、のべ550人が参加しました。搬入された被災文化財は本学博物館において資料の状態や損傷度合の確認を行い、クリーニングと経過観察の記録、脱塩・殺虫処理を経て、2015年2月に被災地である石巻教育委員会に返却されました。

 こうして修復された資料は、現在でも経過観察を行い、地域の記憶を継ぐ貴重な資料として大切に保管されています。そして修復された後も、県内各地(主に津波被災地)で資料を展示し、地域の方々から使用方法や道具にまつわる思い出について聞き書きを行ったり、ワークショップを通じて地域の記憶を共有する取り組みなどが継続的に行われています。


■これまでの文化財レスキューの主な活動(抜粋)

「文化財レスキュー活動がスタートしました」(2011年07月10日)

「文化財レスキュー 他大学学生も参加して、文化財の洗浄作業進行中」(2011年09月06日)

「東北学院大学博物館・文学部歴史学科が携わっている「文化財レスキュー」活動を紹介した書籍が出版」(2012年03月21日)

「東北学院大学 「文化財レスキュー」 新たな活動が始動」(2012年03月28日)

「「東北学院大学 文化財レスキュー展 in 仙台」無事終了」(2012年11月09日)

「『文化財11月号』に、東北学院大学文化財レスキューの活動記事掲載」(2013年12月02日)

「新年 牡鹿半島のくらし展 in 仙台 ―再生・被災文化財― 開催」(2013年12月27日)

「文化財レスキュー 「牡鹿半島 海のくらしの風景展 in 鮎川」 今年も4日間にわたって開催」(2014年08月22日)

「東北学院大学文化財レスキュー活動でふたつの古写真展を開催 ”おしか鯨祭り”でのブース出展と「古写真と民具で振り返る捕鯨の町・鮎川」展(サンファン館)報告」(2014年10月17日)

「文化財レスキュー関連イベントをイオンモール石巻で開催」(2015年01月27日)

「文化財レスキュー活動「鮎川浜の賑わい ―よみがえる60年前の古写真帖―」を作成」(2015年04月17日)

「文化財レスキュー関連イベント「牡鹿半島 思い出広場in鮎川」の開催について」(2015年06月09日)

文化財レスキュー活動に関するお問い合わせ
東北学院大学博物館 加藤幸治准教授
〒980-8511 宮城県仙台市青葉区土樋一丁目3-1
TEL.022-264-6920 FAX.022-264-6917

東北学院大学学術情報リポジトリに関するお問い合わせ
東北学院大学 図書部図書情報課(中央図書館)
〒980-8511 宮城県仙台市青葉区土樋一丁目3-1
TEL.022-264-6496 FAX.022-264-6490