東北学院大学

文学部 歴史学科

教員紹介

教員プロフィール

金子 祥之 准教授(環境民俗学・村落社会学)

研究テーマ

地域の人びとと自然とのかかわりを研究しています。自然がもたらす「災い」と「恩恵」をいかに受け止め、そこでの生存や生活を成り立たせてきたのか、フィールド調査を行なっています。

研究トピック
小さな集落の歴史を探る

地方から都市へと人口流出が続くなかで、小さな集落は、居住に適さない不便な場所だとみなされるようになっています。たしかに、近年まで伝承されてきた祭礼や行事も、中止や廃絶するものが目立つようになってきました。しかし意外なことに、そこに住む人びとは、いまなお集落に住み心地の良さを感じていることが少なくありません。

こうした小さな集落が作り上げてきた歴史と文化を記録しながら、あらためて「豊かな社会」とはいかなるものなのかを考えています。

近年まで伝承されていた神楽

金子ゼミの卒業論文タイトル例
  • 「葬儀における御詠歌―山形県長井市の御詠歌講」
  • 「明治・大正期のデコ屋敷における郷土玩具製作」
  • 「民俗芸能の保存と継承―桃生町寺崎地区のはねこ踊りを事例として」
  • 「現代における建築儀礼の様相―青森県西部津軽地方での調査より」
  • 「春彼岸の花畑―福島県本宮市の事例から」
最近の著作
  1. "The Roots of Resilience: Forest Commons and the Cultivation and Disappearance of Livelihood Security in a Nuclear Disaster-Afflicted Community", Daisaku Yamamoto and Hiroyuki Torigoe (eds.), Everyday Life-Environmentalism: Community Sustainability and Resilience in Asia, New York: Routledge, pp.142-155, 2023.
  2. 「祭礼を〈縮小〉させる地域社会─千葉県印旛郡栄町酒直のオビシャ」(牧野修也編『変貌する祭礼と担いのしくみ』学文社、2021年)
  3. 「修験の残した切紙と呪符・御札―福島県双葉郡川内村地蔵院旧蔵・横田家文書」(『東北文化研究所紀要』55、2023年)