学部長あいさつ

文学部長 辻 秀人
激動の時代の中で、世界では様々なことがおきています。アラブの民主化運動、ユーロ圏の経済的な混乱、リーマンショック、領土や領海を巡る争いなど数え上げればきりがありません。これらの状況はテレビやインターネットなどで現象としては理解できても、何故そのようなことが起きるのかを知ることは簡単ではありません。その背後にはそれぞれの国の精神、考え方、歴史があるからです。今目の前でおきていることを本当に理解するためには、事件の背後の考え方や歴史を知る必要があります。日本の周囲でおきている国際的な領土問題、沖縄基地移転問題などを考えるためにも、アジア世界や欧米の言葉に込められた精神、哲学、歴史を学ぶことが必要なのです。
文学部は、まさに世界の今を考える基礎的な能力を様々な角度から身につけることができる学科で構成されています。英文学科では英語コミュニケーション、英米文学、英語学、総合英語研究の各分野で英語を通して欧米文化と人間の深い理解を目指します。総合人文学科では欧米社会が培ってきた思想・哲学、文化・芸術、宗教・神学の各分野を学び人間を深く洞察する力を育成します。歴史学科では、日本史、アジア史、ヨーロッパ・アメリカ史、考古学、民俗学の各分野でグローバルな視点で、ものごとを歴史的に考える能力を獲得することを目指しています。
大学は、大人としてより良く生きていくための能力を身につける場所です。それでは大人としてより良く生きていくための能力とは何でしょうか。それは、自らの頭で考え、判断し、行動する能力です。自分で考えるためにはまず、基本的な知識が必要です。考え、判断するには、考えるための方法があります。そして行動するためには行動した経験の積み重ねが必要です。文学部では各学科、各分野の講義を通じて基本的な知識を習得し、演習科目(ゼミ)を通じて考え、判断するための方法を学び、ゼミの研究活動や、ゼミ活動で経験を積み、行動する力を身につけることを目指してカリキュラムを作製し、各教員が指導にあたっています。
現在東北地方では東日本大震災による被災者の皆さんの救援や復興にむけて多くの活動が行われています。今求められているのは支援、復興を支え、これからの日本を担う有能な人材です。文学部のモットー「Think for Yourself. Think for the World」のとおり、自ら考え、判断し、自ら行動することができる人材として支援、復興を支え、社会で活躍するために、文学部で存分に学び、成長されることを心より期待しています。
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